最新版!「CSR企業ランキング」トップ500社 1位は2年連続でNTTドコモ、2位は同業のKDDI

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2位も昨年と同じ通信大手のKDDI(570.0点)となった。人材活用14位(95.9点)、環境37位(95.9点)、企業統治+社会性6位(98.3点)、財務9位(279.9点)とバランスよく得点したが、ドコモにわずかに及ばず2年連続で2位となった。

CSR活動のマテリアリティに「多様な人材の育成と働きがいのある労働環境の実現」を掲げ、事業活動の基本に「人」を置く。育児のための短時間勤務、始業時間の繰り上げ・繰り下げ、時間外労働の免除・制限などを子が9歳に達する日を含む年度の3月31日まで取得可能。介護休職が対象家族1人につき365日まで取得可能といった各種ワーク・ライフ・バランス制度の充実はトップクラスだ。

「KDDIサプライチェーンCSR推進ガイドライン」を日本語・英語で策定し取引先へ周知。調達先監査・評価も行い、サプライチェーン全体でCSR調達に取り組んでいる。開発途上国への技術移転の一環として通信技術専門家を派遣し、各国の通信事情の改善に寄与するなど「社会課題解決」にも積極的。専任のサステナビリティ担当役員が会社の課題を幅広く見渡せる体制を築くなど「企業統治+社会性」の高得点につながった。

環境分野の取り組みも多い。携帯電話基地局では太陽光発電と蓄電池・深夜電力を組み合わせ、CO2排出量を30%低減。遊休地を利用した太陽光発電事業も開始している。

3位にランクインした花王、4位にブリヂストン

3位は昨年5位から上昇した花王(569.7点)。人材活用1位(100.0点)、環境66位(94.6点)、企業統治+社会性53位(94.9点)、財務8位(280.2点)と特に人材活用に強みがある。

女性管理職比率15.5%と高い女性比率や65歳までの完全雇用制度整備などは特筆もの。パートナーとともに参加できる育児休職復職前セミナー、育児中の男女社員による情報交換のためのランチミーティングなど子育て社員の支援を行っている。

4位は昨年3位から1つランクダウンしたブリヂストン(566.8点)。人材活用64位(90.7点)、環境15位(97.3点)、企業統治+社会性3位(98.9点)、財務9位(279.9点)といずれも高得点だった。

事業活動をベースにした社会課題解決にも積極的。インドネシアの自社グループ農園周辺で火災等により消失した国有林に、環境的・経済的に持続可能な混交林(パラゴムノキを含む)を造成し、2016年までで累計57haの森林回復と地域住民の自立に貢献。ほかにも現地の高校卒業生を受け入れる職業訓練学校をインドネシアで運営。自社人材の育成だけでなく地元の技術向上にも貢献している。

以下5位富士フイルムホールディングス(565.2点)、6位コマツ(563.5点)、7位富士ゼロックス(561.5点)、8位ダイキン工業(559.1点)と続く。

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