新東名に現れた「自転車」で降りれるSAの正体 高速道路を自転車で走ることは可能なのか

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「自転車の駅」の設置は、高速道路に「車と自転車の結節点」が誕生したということになろうが、私が最初に素朴な疑問を持ったように、高速道路そのものを自転車で走ることはできるのだろうか?

現実には、こんなことが起きている。今年2月17日の午後11時頃に首都高速道路の霞が関トンネル付近で、時速50kmほどのスピードで走行する自転車の映像がドライブレコーダーに記録されていたというニュースが広く報道された。

2018年6月には、愛知県清須市の名古屋第二環状自動車道(名二環)で、走行車線を走っていたロードバイクに大型トラックが追突、自転車に乗っていた男性が腰の骨を折るなどの重傷を負ったというニュースがあった。

高速道路の入口は、料金所があるのが普通であるし、本線へのアクセスは急な勾配であることが多く、気づかずに進入するというのは極めて難しい気がするのだが、こうして時折報道されるし、報道されないものも含めれば、実は全国で頻繁とは言わないまでも、こうした誤進入はそこそこ起きているのかもしれない。もちろん、明らかに高速自動車国道法に違反する行為である。

サイクリング愛好家に高速道路を開放するイベントも

しかし、高速道路を堂々と自転車が走れるときが、まれにだがある。高速道路の新規開通を前に、まだ自動車が走っていない道路上を歩いてもらうウォーキングイベントが催されてニュースなどでも報道されるが、最近ではサイクリストに開放するケースも増えてきた。

昨年5月には、開通目前の外環道の千葉区間をサイクリストに開放する大々的なイベントが催されたし、これまでも常磐自動車道、紀勢自動車道、名古屋都市高速などでも同様の催しが開催されている。

開通前のピカピカの道路、高速道路であるため一般道よりも勾配やカーブが緩く走りやすい道であること、開通後は同じ場所を自転車で走ることはまずありえないことから来る「特別感」を味わえることなどから、毎回大勢の参加者が集まっており、中にはこうしたイベントがあるたびに参加する方もいる。

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