デジカメ勢力図に激変の兆し

体力勝負で脱落する中堅も

12月18日、デジタルカメラ市場の勢力図が、大きく塗り替わる可能性が出てきた。キヤノン、ニコンの大手2強とそれ以外の中堅メーカーとの体力格差が鮮明になっている。都内の家電店で7月撮影(2013年 ロイター/Issei Kato)

[東京 18日 ロイター] -デジタルカメラ市場の勢力図が、大きく塗り替わる可能性が出てきた。全体の市場規模がスマートフォン(スマホ)に押され縮小傾向を続ける中、キヤノン<7751.T>、ニコン<7731.T>の大手2強とそれ以外の中堅メーカーとの体力格差が鮮明になっているためだ。

中堅メーカーは「ミラーレス一眼」など2強が主力商品としていない分野で活路を開こうとしているが、「一眼レフ」対「ミラーレス一眼」の対立構図に巻き込まれ、展望は開けないままだ。体力勝負が長引けば、撤退を迫られるメーカーも出てきそうで、合従連衡を模索する動きも出始めた。

コンパクト市場消失、「ミラーレス」にシフト

「誰もがスマホを持っている時代。売れなくなるカメラはしょうがないですね」(富士フイルムの田中弘志取締役)――。コンパクトカメラを中心に製品展開してきた中堅メーカーは、スマホと競合する低価格コンパクトカメラの開発を打ち切る方針を相次ぎ表明している。

反転の切り札として、中堅各社が力を入れ出したのが「ミラーレス一眼カメラ」だ。カメラ市場は、コンパクトカメラとレンズ交換式カメラという2つの分野で構成されているが、コンパクト市場が消失しつつあり、生き残るにはレンズ交換式カメラでシェアを伸ばすしかない。

だが、この分野では一眼レフカメラの存在感が大きく、キヤノンとニコンの2強が8割のシェアを握っている。そこですき間的な市場とも言えるミラーレス一眼カメラ市場に注目が集まり出した。

中堅メーカーの一角を占める富士フイルムは、11月下旬から「X―E2」と「X―A1」を発売し、ミラーレス一眼を5機種に拡充。田中取締役は「ミラーレスの画質は技術革新によって、すでに一眼レフと同等かそれ以上になった。しかも、一眼レフは重いしシャッター音がうるさい。これに対し、ミラーレスは小さくて、軽く静か」と一眼レフへの対抗心を隠さない。

オリンパス <7733.T>も、10月から「OMD E―M1」を投入し、一眼レフの性能をミラーレスで引き出すことができるとし「2強の市場を切り崩していく」(笹宏行社長)と意気込む。

パナソニック<6752.T>は11月に発売の「LUMIX GM」で「世界最小のミラーレス」を打ち出し、「一度使ってもらえれば、重たい一眼レフと変わらないクオリティーの写真が撮れることに驚くはず」(北尾一朗DSC事業部長)と強調する。

一眼レフの新規開発を打ち切ったオリンパスの笹社長は「いまやミラーレスの電子ファインダーやフォーカスの技術はすごく発達しているので、ミラー付き(一眼レフ)はむしろ不利になっていく」と述べ、メカニカル(機械仕掛け)の要素が強い一眼レフの技術進化の限界を指摘する。さらに「ミラーがない方が安く作れる」と価格面での優位性も強調している。

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