北朝鮮「喜び組」の選び方は変わらず 権力者の世話をする女性「5課対象」は今も存続
日本では「喜び組」と呼ばれているが、北朝鮮ではこの言葉は使われていない。朝鮮労働党中央党5課という部署が女性を選抜するため、この部署が選抜の対象とした女性のことを「5課対象」あるいは「5課処女」と呼んでいるという。
5課対象となるにはいくつかの過程を経るらしく、まずは16~17歳の少女をこの5課の役人が直接選抜していく。女性の家族に問題がないか、親戚に脱北者や反動分子などの容疑で処罰された政治犯はいないかという点が審査対象になるらしい。もちろん、その容姿が美しいか、病気を持っていないかも検査される。
「喜び組」=「5課対象」と呼ばれる女性
それから毎年ごとに身体検査を受け、何か問題があれば対象から外される。最後まで残った女性は、学校を卒業した後に平壌に呼ばれ、さまざまな場所に配属されるという。しかも、平壌に一度来てしまうと、その後は家族たちとの交流がすべて断絶させられるという。そのため、対象者の家族は役人に賄賂を渡し、対象から外してもらうこともあるようだ。
具体的にどういう場所に彼女たちが配属されるかは、北朝鮮住民も「よくわからない」部分のようだ。ただ、最高指導者の宿所や北朝鮮国内に数カ所あるという「特閣」と呼ばれる別荘などに配属される。RFAはそこに配属された女性のことを、「朝鮮王朝時代に王様に仕えた宮女がやっていたような仕事をさせられるのかもしれない」と推測している。
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