北朝鮮ナンバー2の失脚は自然な流れ?

「不正腐敗の撲滅」と「世代交代」に抗せなかった

北朝鮮建国65周年軍事パレードに臨む金正恩第1書記(右)と張成沢氏(左)。2人の間に何があったのか。(KRT via AP Video/AP/アフロ)

北朝鮮指導者の最側近、張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長の失脚は本当なのか。そのことが今後の北朝鮮にどのような影響を与えるのか。

本当に失脚したかどうかが判明するには、なお時間が必要だが、もし彼が失脚したのだとしても、現在の北朝鮮にはそれほど影響を与えることはなさそうだ。

12月3日、韓国の情報機関である国家情報院が国会で「北朝鮮指導部でナンバー2の張成沢が失脚、彼の側近2人が公開処刑された」と暴露した。張成沢は、故金正日総書記の妹で労働党軽工業部長の金慶喜(キム・ギョンヒ)の夫であり、金正恩第1書記は甥にあたる。そんな人物が失脚したという。

韓国メディアは翌4日、張成沢の義兄である全英鎮キューバ大使と甥の張勇哲マレーシア大使が北朝鮮本国に召還されたと報道。失脚が事実であることの証左とした。しかし、東洋経済の調べでは4日現在、張マレーシア大使は同国の大使館内にいることが確認されている。

韓国情報機関が「失脚説」を流布

そのため現段階では、張成沢の失脚が本当に事実なのか、断定できない。ただ、「ナンバー2でありながらも権力中枢から徐々に外れているような兆候があった」と北朝鮮ウオッチャーは指摘する。

「国防委員会副委員長という中枢の中枢にいながら、北朝鮮メディアなどで報道される際には国家体育委員会委員長の資格で紹介されることが多かった。実際に、金第1書記の現地指導でも、平壌国際サッカー学校といった体育施設にのみ同行することが多く、10月に参議院議員のアントニオ猪木氏が訪朝した際に面会した際も、国家体育委員会委員長という肩書きだった」(韓国・統一省関係者)。日本のメディアでは「猪木氏が要人と会った」と報道されていたが、この時すでに「事実上、謹慎状態だったのかもしれない」(同)。

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