ページビュー至上主義にモノ申す! 炎のネットニュース編集者がPV争奪戦に吠えた
スマートフォンの爆発的な普及の裏側で、ウェブサイトの閲覧=ページビュー(PV)を競い合う熱い闘いが繰り広げられている。特に激しいのは、新聞社や通信社、出版社といった伝統的なメディアとネット専業が競い合う、ニュース系サイトの異種格闘技戦だ。
週刊東洋経済は2013年11月16日号(11月11日)発売号で、「PV争奪戦」と銘打った特集を組んだ。PV獲得の先に何があるのか。最前線ではどんな攻防が展開されているのか。この特集では、小学館のNEWSポストセブンをはじめ、複数のサイトにかかわるニュース編集者の中川淳一郎氏のインタビューを一部紹介した。今回はその拡大版を掲載する。
PVはテレビの視聴率に似ている
――ウェブサイトの運営者が、PVを追い求めるのはなぜでしょうか。
まず、サイトに掲載される広告の表示回数である「インプレッション」のノルマを、早く達成したいということがあります。PVを積み上げて広告をたくさん表示させ、クライアント(広告主)に保証しているインプレッションに到達すれば、その枠を次の広告で埋められます。
もう一つは、具体的証拠として、クライアントに説明しやすいということがあります。たとえば、特定分野のサイトで最大のPVを稼いでいるとなれば、「○○系サイトナンバーワン」と名乗れますよね。
クライアントからすると、同じようなサイトの中から、特定のサイトに広告を出した場合に、効果がなくても「○○ナンバーワンのサイトに出したのだから、そこでダメならしょうがない」という言い訳にできるという側面もあります。
いずれもテレビの視聴率と似ていますが、PV至上主義はどうかと思っています。
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