30歳「保険会社勤務」の彼女とお金のリアル 彼氏と別れ、婚活アプリに月5000円払うワケ

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「今も、特にお金を使う趣味はありませんが、強いて言うと1年に1回ほどの旅行だと思います。旅行でドカンと使う感じです。化粧品も好きで、ワンシーズンに1つ程度デパートコスメを買いますが、服はユニクロやZOZOTOWN(ゾゾタウン)で適当に買っています。デパートで何万円もするワンピースを買うことなんてないです」

冒頭でもお伝えしたよう、この世代はリーマンショックにより就活が思うようにいかなかった世代だ。ミキさんも就活で苦しんだ。

「幼稚園の卒園アルバムの“将来の夢”の欄には『立派な大人になること』と書いていたほど、将来就きたい仕事がありませんでした。でも、親も銀行員だから、とりあえず銀行いっとけばいいか〜くらいのノリで金融系に絞って就活をしていたのですが、とにかく内定が出ない。興味のない会社に、さも興味があるように面接で振る舞うのが精神的にきつかったです。でも、なんとか大学3年の秋に某銀行の内定が出て就活を終えました。シフト制の勤務という点が嫌でしたが、そこしか内定が出なかったので……」

転職後、給料がアップ ひとり暮らしを開始

就職後も千葉の実家から都内の職場に通った。最初は経理部に配属され、初任給は手取りで15万円ほど。ボーナスも出て年収は300万円ほどだった。1年目は1万円、2年目からは3万円を家に入れた。ここでも親は甘く、「家にお金を入れなくていい」と言ったが、その後もなんとなくお金を入れ続けた。

初めは経理部で勤務をしていたミキさんだったが、ある日営業部に異動になった。しかし、口座を欲しくもない人に勧めたり、裕福そうな顧客のリスト順に営業電話を入れたりするのが苦痛でたまらなかった。営業は向いていないと思った。そして、3年近く勤めてから転職を決意した。

「転職活動は新卒での就活に比べてとても楽でした。窮屈なリクルートスーツを着る必要もないし、威圧的な面接もありませんでした。5~6社面接を受け、保険会社の内定が出て、今もそこで5年ほど働いています。やっている仕事の内容は保険金の支払いなど、主に事務です。職場の人間関係もそれなりに良いです。でも、同じくらいの年齢の女性が多いので『私のほうがあの人より仕事が多くて大変だ』みたいな小言はたまに聞きます(笑)。銀行勤めだったときは、パートの中年女性などもいたので、やりやすいといえばやりやすい部分もありました」

転職して1年ほど経った頃、都内でひとり暮らしを始めた。月給がひとり暮らしできるほどの手取り額になったのと、実家から職場までが遠いこと、そして良い年齢だから家を出ようと思ったからだ。初めてのひとり暮らし。大学時代の友達が物件探しを手伝ってくれた。保証人は親ではなく保証会社に頼んだ。家具も全部そろえると、引っ越しで60万円ほど使った。転職後の手取りは25万円ほどで、現在は28万円に上がった。先日、夏のボーナスも50万円ほど出た。

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