楽天OBが始めた「突然死予防ビジネス」の全貌 お手軽価格の「銀座で脳ドック」を受けてみた

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濱野氏、神山氏とは楽天時代に面識がある。こうなったら取材しない手はない。しかしただ話を聞くだけではもったいない。最近の自分のモヤモヤを解決すべく、メディカルチェックスタジオが推奨する「スマート脳ドック」なるものを受診してみることにした。

予約はすべてスマホ、パソコンで完了する。

まずは日時を選ぶ。予約可能な日時がカレンダーで示され、そこから選んでいく。驚くべきことに予約は15分単位。つまり検査そのものは15分で終了するということだ。次に会員登録。IDとパスワードを打ち込むだけだが、フェイスブック、グーグル、ヤフー、楽天のIDでも登録できるので、どれかを持っていればなお簡単だ。最後に問診が始まる。症状、既往症などいくつかの質問に答えて予約完了である。私の場合、15分程度で予約が完了した。

予約当日、3月27日の15時15分の5分前、銀座一丁目のクリニックに到着すると、事務局の神山氏が出迎えてくれた。

「ようこそ、お越しくださいました。ではどうぞ」

スマホで問診を済ませてあるから、すぐに検査に

いきなり検査室に案内される。スマホで問診を済ませてあるから、いきなり検査なのだ。

「えっと、着替えとかは」

「あ、上着を脱いでもらえば、そのままで大丈夫です。金属がダメなので時計とベルトは外してくださいね」と、そのまま検査室に直行。ビジネスマンならネクタイを外す必要もない。あくまでコンビニエントなのである。

装置上部に「TOSHIBA」の文字。思わず反応してしまった(編集部撮影)

検査室に備え付けられた巨大なMRI(磁気共鳴画像)装置を見て「あっ」と反応してしまった。トンネル状の検査装置上部に「TOSHIBA」の文字。拙著『東芝 原子力敗戦』では原発事業に大失敗で債務超過に陥った東芝が、破綻寸前で虎の子のメディカル事業をキヤノンに売却した経緯にも触れている。

「と、東芝ですね」と私が不安そうに聞くと、神山氏は「後でご説明します」と笑顔で答えた。 

とにかく検査である。ベッドに横たわり、頭を軽く固定する。

「そのまま、頭は動かさずに10分我慢してください。少しうるさいですが、眠ってもらうのがいちばんいいです」

そうか眠ってもいいのか。

次ページ所要時間はきっかり10分
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