「リボ払いをする人」と結婚してはいけない 新入社員が絶対覚えるべきお金の4つの心得

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運用益に課税されないメリットを活かすには、定期預金などの元本確保型の商品を選ぶのは「税制上もったいない」し、今やゼロ利回りの債券を含むバランスファンドは「運用効率上もったいない」し、運用管理手数料(信託報酬)が0.3%を超えるようなアクティブファンドは「手数料が高すぎてもったいない」ので、いずれも避けるべきだ。

筆者は、これらの投資家は選ばないほうがいいのだが、確定拠出年金のラインナップに並べられている運用商品を「地雷」と呼んでいる。もともと地雷を外しておいてくれるといいのだが、制度を提供する金融機関としては、少しでも儲ける機会を増やしたいので、加入者の選択ミスに期待してこうした地雷を並べることになる。こうした汚さが、大人の社会の現実なのだ。新入社員諸氏は、余計な商品が並ぶ確定拠出年金の運用選択肢ラインナップを眺めて学んでほしい。

入った会社に確定拠出年金がない場合は、通称「iDeCo」こと個人型確定拠出年金を利用することを検討しよう。1年目の初任給の中からでは難しいかもしれないが、2年目くらいからはぜひ利用するといい。

貯蓄のメドはどれくらいか?

(4) 手取りの1割を貯蓄する

人生全体を通じたお金の問題は、(1)よく稼ぐ、(2)計画的に貯める、(3)間違えずに運用する、(4)計画的に取り崩す、という4つのプロセスを実行することで解決できる。

将来に備えていくら貯めなければならないか、また、老後にどのようなペースで資産を取り崩して使うといいかについては、サラリーマンの場合、概ね手取り所得の20%くらいを貯めたらいいという数値が出ることが多い。この計算は、世間の平均値などではなく、必ず「自分の数字」でやってみてほしい。(※ 計算サイトは以下。「人生設計の基本公式」で検索してもいい。)

新入社員の場合、まだ給料が十分高くない場合が多いので、手取りの20%を貯蓄することは難しいかもしれないが、貯蓄の習慣は早めに作りたい。手取り収入の10%くらいでもいいので、着実に貯めるようにしたい。

当初は、貯めていくお金の置き場所は、銀行の預金でもいいが、一部を例えば「つみたてNISA」のような積立投資に回して、内外の株式のインデックス・ファンドで運用すると、運用の要領を早く覚えることができる。

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(番外)自分への教育投資は積極的に

直接的にお金の扱い方ではないが、自分への教育にお金と時間と手間を掛けることはビジネスパーソンになってからも重要だし、特に、若いうちの「投資」が有効だ。

若い時分の方が知識の吸収効率がいいし、得た知識をより長く利用できる点でも効果が大きい。仕事に関連する書籍を積極的に買うといい場合が多い。ただし、この場合に、本の代金よりも読書時間のコストが高くつくことを覚えておこう。読む途中につまらないと思った本を無理に終わりまで読む必要はない。

もちろん、外国語の習得や、資格試験の勉強などに対するお金と時間の投資も有効だ。

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