日本人が知らないNYの超一流営業が持つ心得 自分が価値提供できれば相手から来てくれる
『NY式「超一流の営業」の基本』(酒井レオ著、朝日新聞出版)の冒頭には、このような記述がある。
営業力といわれたとき、思い浮かべるのは「製品やサービスを売る力」かもしれない。しかし、著者はものを売ることに長けているニューヨークのビジネスパーソンの営業力は“人間力”だと定義づける。
それは相手が顧客であれ、上司であれ、部下であれ、身のまわりのすべての人の信頼を得る力だ。しかも彼らは人種や国籍を問わず、あらゆる人に自分を受け入れてもらう能力を持っているというのである。
人に好かれ、尊敬され、「この人のそばにいたい」と思われていること。それこそが、多種多様な人々がいるニューヨークにおいてトップの座に君臨し続けられる理由だということだ。
本物の営業スキルを磨くことに心血を注ぐ
ところで著者は、コマース銀行(現トロント・ドミニオン銀行)時代に営業をはじめ、その4年後にアメリカ3大銀行のひとつであるバンク・オブ・アメリカ(以下、BOA)にヘッドハンティングされたという経歴を持っている。
以後は日本企業のみならず、ニューヨークのトップ企業に名を連ねるユダヤ系企業に営業をかけ、顧客層を拡大していったと聞けば、その実績はいかにも華々しい。しかし実際のところ、それは決して簡単なことではなかったようだ。
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