「会議で沈黙する人」に決定的に足りない視点 そこに「相手目線」はありますか?
外資系コンサルでIT戦略の策定・実行支援の仕事をするかたわら、日々の仕事で見つけた気づきや役に立った方法論を整理して紹介するブログ「NAEの仕事効率化ノート」。このブログを運営するNAE(なえ)さんに、今回の記事では多くの人が失敗しがちな「会議の質疑」について語っていただきます。相手から信頼を得るためのコツとは?
先読みして、質問をさばく技術
取引先との会議でプレゼンし、終わってホッとしたのもつかの間。出席者から飛んでくる質問に頭が真っ白になった……こんな経験はないでしょうか。
若手時代、私も苦い経験をしたことがあります。担当するプロジェクトで想定外に大きな課題が浮かび上がったときのことです。プロジェクトを統括する取引先の執行役員に、現状と対応方針、今後の進め方を説明することとなりました。しかしあろうことか、説明の当日になって上司が諸事情で来られなくなったのです。かわりに現場の事情を知る人間として、上司の上司から「きみ、説明して」と言われたのです。
助け舟を出してくれる上司は不在。「上司の上司」は現場のことを答えられません。しかし、現場の話は知っていたため、発表と説明ができればいいだろ、と高をくくって会議に臨みました。
ところが、発表のあと、取引先の執行役員から飛んでくる矢継ぎ早の質問に、私の頭は動作停止に陥ってしまったのです。想定外に幅広く、また深く突っ込んだ質問に、なんとか絞り出せた言葉は「持ち帰り確認します」のみ。それを見て「なんでそんなことも知らないの?」と言わんばかりの執行役員の不満顔。会議の結末を上司に報告したところ、「そんなの事前に押さえておいて当たり前の情報だろ」とあきれられてしまいました。
このように、会議の質疑で散々やられてしまう経験を通じて「自分はダメだ」というメンタリティに陥ってしまうと、若手時代の私のように「自信を失う→萎縮する→成果が出なくなる→さらに自信を失う」という「負のスパイラル」に突入してしまいかねません。どうすればこれを避けられるのでしょうか?
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