まじめな人ほど問題をこじらせてしまう理由 ギャンブル狂の息子を止めた親の意外な秘策
「原因を突き止め、それを除去すれば結果は変わる」
問題に直面したときに誰もが考えつくことです。こうした「原因と結果の法則」的な思考パターンはわかりやすく、また特定の分野やジャンルに縛られない汎用性があり、ビジネスから経済学、工学まで、さまざまな問題解決法の基礎となってきました。
しかし、そうした思考法で解決できない問題も多々あります。たとえば、鶏と卵の関係のように、原因と結果がループしている場合。しかもその悪循環の中に自分自身が巻き込まれている場合は、問題はさらに複雑になります。
もしかしたら、「ビジネス書を読んでもいっこうに成果が出ないなあ」と感じている人は、まさにそうした問題の渦中にいるのかもしれません。
自己啓発書があなたを陥れる
少なくない自己啓発書が、理想の自分になれない根本原因を自分(の性格なり能力なり)にあると示唆しています。つまり、「自分を変えれば世界が変わる」と。
問題解決の観点から見れば、私は、そうした教えは実際的な問題解決を回避させるばかりか、無駄な努力を誘発させるデマゴギーであるとさえ考えています。
「自分」を変えることで何らかの成果を得ようとすることは、たとえるなら、スピードメーターの針を動かして自動車を加速させるようなもので、因果の向きの捉え方が逆さまになっています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら