「新線初日に脱線」米列車事故はなぜ起きたか 特急列車が高速道路に転落し大惨事に
12月18日午前7時(米国太平洋時間)ごろ、米ワシントン州のデュポン市を走行中のアムトラック(全米鉄道旅客公社)の特急列車「カスケード501号」(シアトル発ポートランド行き、14両編成)が脱線し、先頭の機関車を含む一部の車両が高架橋から高速道路に落下して大型トレーラーなど複数の車に衝突した
警察は3人の死亡を確認しているが、一部には6名の死者が出ているという報道もある。全体で約70人が病院に搬送されて治療を受けているが、その中には相当な重傷を負った乗客もいるという。一方で、車両がつぶれたり、ぶら下がったりして危険な状態になっているために車内の捜索ができていない部分もあり、犠牲者数の特定には時間がかかるという発表もあった。
事故列車は新線の1番列車
この「カスケード501号」は、12月18日に使用が開始された新線経由の新しい高速特急であり、その一番列車だった。車両についても、客車は旧型が使われているが、先頭の機関車は今回の「高速化」に合わせて投入された新型ディーゼル機関車「SC44形」(シーメンス製)4台のうちの1台だった。
編成は14両のうち先頭が機関車、最後尾に旧型の機関車を配した形で運転されていた。さまざまな角度から撮影された事故直後の写真が地元紙シアトルタイムスで公開されているが、これによると北西方向から進行してきた列車は、進行方向左手に州間高速道路5号線を見ながら、これに沿って新設された線形の良いルートを走り、やがて左にカーブして陸橋で高速道路を渡るカーブの箇所で脱線している。カーブ外側の盛り土には列車がえぐった跡が認められる。
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