祈っても願っても理想の政治はやってこない

失敗の歴史だけが蓄積し、安定した野党が育たないのはなぜか

「DRYの会」? なかなか進まない野党再編

著者:砂原庸介(政治学者、大阪大学准教授) 撮影:今井康一

参院選の大勝に東京オリンピック招致成功が続き、自民党政権はしばらく盤石のように見える。他方、野党には支持を大きく伸ばす政党が現れない。

圧倒的な自公連立政権に、野党もまとまって対抗しようという発想は不自然なものではない。

民主党(The Democratic Party of Japan)・日本維新の会(Japan Restoration Party)・みんなの党(Your Party)の中堅・若手議員を中心に、「DRYの会」と呼ばれる野党再編を目指すグループが作られているが、現在の民主党執行部やみんなの党執行部は、政党の分裂を恐れて野党再編には積極的ではない。みんなの党では、野党再編を目指す議員が追放される事件も起きた。

1990年代初頭の「政界再編」以来、20年の長きにわたって、多くの政治家が自民党を中心とした政権政党に対抗する野党が大きくまとまろうとすることを表明し、そのための政党がたびたび作られてきた。しかし大同団結する野党は、その内部に常に激しい利害対立を抱えて失速していった。

それらの試みはまさに失敗の歴史であり、唯一の例外として政権を獲得した民主党ですら、現在は風前の灯である。なぜ日本では安定した野党が育たないのだろうか?

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