祈っても願っても理想の政治はやってこない

失敗の歴史だけが蓄積し、安定した野党が育たないのはなぜか

 政治を嫌いと言う前に……

衆参の選挙連勝で空前の規模となった自民党。組織としてうまく機能できるかどうかが問題だ(撮影:尾形文繁)

有権者の意思を汲み上げてそれを政策に反映させることのできる有能な政党が必要ならば、我々はそのような政党を作ろうとしなくてはならない。

政党に組織的な行動を促して協業のメリットを発揮させるとともに、それが暴走しないようルールを設定し、監視のメカニズムを組み込むのだ。それは、我々の民主政治において、自分たち自身を律するしくみを作り出すことを意味する。

政治に期待をしても仕方がない、どうせ政党や政治家は我々の意思を汲み取ってくれないと、嫌いになるのは簡単だ。

しかし自分たちの責任で自分たちの決定を行う民主政治の下で、政党や政治家が有権者の代表として機能していないとしたら、いかに機能させるかという観点から代表の選び方や権限を再検討することが不可欠である。それは本連載で見てきた選挙や議会、政党に関わる制度にほかならない。

民主政治の前提として、我々が自分たちの中からよりよい代表を選び出そうとする努力が求められることを強調して、一年間の連載を終わりたいと思う。

 

【初出:2013.9.28「週刊東洋経済(物流最終戦争)」

 ※雑誌掲載時の内容に、一部加筆があります

※「政治は嫌いと言う前に」は今回が最終回です。1年間、ご愛読ありがとうございました!

 


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砂原先生も寄稿の『政党組織の政治学』(建林正彦・編)を弊社より刊行いたしました。ぜひ本連載と併せてお読みください。

気鋭の政治学者たちが、自民党、民主党の各県連への調査を通じて、日本の政党組織の中央・地方関係の実態がどうなっているのか、日本の政党は実際にどう動いているのかを明らかにしようとする政治学の専門書です。

 

 

『大阪―大都市は国家を超えるか』(中公新書)。 橋下改革の最前線にある大阪市立大学から、地方自治の専門家として国家と対峙する大都市「大阪」の来歴と今後を議論します
 

 

 

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