”お嬢様医師”が皮膚科を選択するワケ

家族を取るか仕事を取るか? 

さて、今回のコラムはキャリア相談シリーズの第3回目です。

これまでは男性医師の話を出しましたので、最後は女性医師のキャリア相談から話を進めたいと思います。現在、われわれの会社で登録のある医師の男女比は半々ですが、転職ではなく純粋なキャリア相談となると7~8割が女性医師ということになります。やはり男性に比べて結婚や出産という大きなライフイベントがキャリア形成に影響するため、自分の人生の中で仕事をどう位置づけるかについて、早いうちから考えている方が多いのです。

今回のケースは、“やりたいこと”よりも“やれる”仕事を選択した方のキャリア相談です。自分が選択した診療科である程度、一人前になったのはいいが、

「本当にこれでよかったのか? 自分のやりたいことはこれではないのではないか?」

ということで悩まれている先生のケースをお伝えしたいと思います。

ケース③
山田香織医師(仮名)
年齢:36歳(女性)
出身大学:首都圏の私立大学
専門科目:皮膚科
(相談内容)
現在、医師免許取得11年目となる皮膚科の医師です。医学部卒業後、大学医局に入り皮膚科を選択しました。科目選択については、女性として一生続けられる仕事ができるという理由からでした。自分もスキンケアには興味があり、学ぶことも面白く、これまできました。
5年前に結婚し、その後2人の子供をもうけました。その間は休職しておりましたが、症例は集まっていたので専門医も取り、皮膚科医としてある程度、自信を持って診察はできるようになったと感じています。しかしながら医師としてのやりがいという点においては、少し疑問を感じるようになりました。現在は週3回、アルバイトでいくつかの病院を掛け持ちして働いていますが、皮膚科医は女性を中心に医師数が多く、自分の希望時間に合う求人というのが見つけづらいんですね。それゆえ勤務先探しにはとても苦労しています。
また、そもそも私が医師になろうと思ったきっかけは父の影響。父は消化器内科医でしたが、患者さんの急変や緊急の対応も行っており、外科ほどではないにせよ患者さんの命を預かる覚悟を持って仕事をしていました。私もそういった医師になりたいと思い、もともとは父と同じく消化器内科希望でした。
すでに結婚し、子供も2人いる状況で厳しいとは思うのですが、もう一度、消化器内科としてやり直せるものであれば、やり直したいと思っています。
年齢的にも30代半ばとなりますが、夫は一定の理解を示してくれています。この年での転科は可能ですか?
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