「ナース服」のナガイレーベン、高収益の秘訣 営業利益率30%!老舗企業の強みは何か?

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来年1月から販売する「Bright Days」は税抜き1万円からという価格帯で、通常のナース服よりも高額な価格帯になる(写真:ナガイレーベン)

10月25日、都内で報道陣向けにナース服のファッションショーが開催された。主催したのは東証1部上場で、白衣のシェアトップのナガイレーベン。

日本人の顔色を美しく見せる効果のあるカラーを採用し、資生堂のノウハウを組み合わせたナース服の新ブランド「Bright Days」を2018年1月初旬より発売する。

販売だけでなく、資生堂とコラボレーションしたメイク講座をサービスで実施する計画も発表した。2018年1月からナースにふさわしいメイクアップや、患者や家族から見て親しみやすいヘアアレンジ、立ち振る舞いを学ぶ講座を開始する。

ニッチシェアで高収益企業の見本

ナガイレーベンはナース服などヘルスケアウエアで圧倒的なシェアを誇る(記者撮影)

会見したナガイレーベンの澤登一郎社長は、内装に凝った美容整形外科や歯科医院から、「そうしたインテリアに合う、新しい白衣がないのかという要望を聞き、開発した」と経緯を語る。

ナガイレーベンは社員数100人強、主要顧客は医療や介護業界ということもあり、決して一般的な知名度が高い会社とはいえない。

だが、その収益率には目を見張るモノがある。10月5日発表した2017年8月期決算は売上高170億円(前期比2.9%増)、営業利益52億円(同5.9%)と過去最高を更新。営業利益率は30.8%に達した。今2018年8月期も好調を維持する計画だ。

同社の創業は1915年。創業者の永井光次氏が神田神保町に白衣専門の販売店を開業したのが始まりだ。当時は業務用白衣といっても、食品加工業者で使われるものからレストラン向け、床屋用など幅広い業務用白衣を販売しており、メディカルウエアはその中の1事業だった。

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