「安倍総理がんばれ!!」に滲み出た自公の焦燥

立憲民主党の人気が"緊張感"をもたらした

自民党のマイク納めの場所は秋葉原。目立つ場所に安倍首相を支持するプラカードを持つ人々が集まっていた(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

12日間の選挙戦が慌ただしく終わった。第48回衆議院議員選挙の最終日である10月21日、各党は何を有権者に訴えたのだろうか。

午後7時の秋葉原駅前は小雨が降って肌寒かった。にもかかわらず、広場には多数の人が集まっていた。この場所では自民党から出馬した山田美樹候補の最後の訴えが行われることになっていたが、集まった人々の目当てはずばり自民党総裁である安倍晋三首相だ。

安倍首相は都議選最終日の7月1日、反対派の野次に「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と叫んだことで、57議席から23議席に激減という自民党の歴史的敗退の一因を作っていた。今回どのような訴えをするのか、注目が集まるのは当然だった。

テレビ朝日とTBSを名指しで批判

そもそも安倍首相にとって、秋葉原は縁起のいい場所だ。2012年と2014年の衆院選ではここがマイク納めの地に選ばれ、自民党はいずれの選挙でも大勝している。

今回は7月の都議選のリベンジを果たすかのように、かつて野次が飛んだエリアでは大量の日の丸がはためいていた。日の丸は日本の国旗だが、大量の国旗がはためく風景は、ここ最近の選挙ではあまり見られないものだ。「街宣車に近い一部のエリアは招待客用だった。その方向に行こうとしたら入らないように注意された」と、現場を取材した記者が話していたことからも、"動員"があったことが窺える。

テレビ朝日とTBSを名指しして「偏向報道」と糾弾するプラカードを掲げた集団が、広場を何度も練り歩いていた。これも今回の衆院選では頻繁に見られたものだ。秋葉原に限らず、安倍首相を守ろうという警戒感がそこかしこに漂っていた。その一方で、「アベ政治を許さない」や「お前が国難」といった安倍政権を批判するプラカードを持って立つ人々もいたが、7月の都議選とは異なりそれほど目立たなかった。

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