ユリノミクスに滲み出る「天下取り」への野望 もはや衆院選出馬への歯車は止められない?
「これまでのアベノミクスに代わりましてと申しましょうか、それに加えましてと言った方が正しいかもしれませんが、マクロ経済にもっと人の気持ちを盛り込んだ、『ユリノミクス』とでも称します、こういった政策をしっかりと入れ込んでいきたいと考えております」
希望の党は10月6日午前、衆院選の選挙公約を発表した。壇上に上がった同党代表の小池百合子東京都知事は、「消費税増税凍結」「原発ゼロへ」「憲法改正」を3本柱とすること、そして「『希望への道』しるべ」として①原発ゼロ、②隠ぺいゼロ、③企業団体献金ゼロ、④待機児童ゼロ、⑤受動喫煙ゼロ、⑥満員電車ゼロ、⑦ペットの殺処分ゼロ、⑧フードロスゼロ、⑨ブラック企業ゼロ、⑩花粉症ゼロ、⑪移動困難者ゼロ、⑫電柱ゼロの「12のゼロ」を打ち出すことを明言した。
「キボウノミクス」ではないのは何故?
これらの政策について、政府・与党からは批判が相次いでいる。菅義偉官房長官は同日の会見で、「選挙の前に示された政策が具体的にどう示されて行くのか、国民にしっかり説明される必要があるだろうと思う」と中味の不完全さに言及した。
自民党の片山さつき政調会長代理もツイッターで、「いろんな政党が過去に持ちだしたテーマを拾い集めて並べ、ゼロ、で語呂合わせしたように見え、『政策』と呼べるほど煮詰まってない!」と批判した。
それにしても、希望の党の公約が「キボウノミクス」ならともかく、「ユリノミクス」とはどういうことか。公約発表以前に一部に流布された政策集では、「コイケノミクス」と称している。
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