日経平均株価は小反落、円高基調が重し TOPIXは続伸、1600ポイント台を回復
[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小反落。ジャクソンホール会議は無風通過となったものの、米債務上限問題など引き続き外部環境の不透明要因が意識された。先物に買い戻しが先行し、節目の1万9500円台を回復して始まったが、円高基調が継続する中、買いは続かず下げに転じた。積極的な売買は手控えられ、引けにかけて指数は前週末終値近辺で方向感のない動きとなった。
TOPIXは続伸し、1600ポイント台を回復して取引を終了した。東証1部売買代金は6営業日連続の2兆円割れ。米長期金利の低下を背景に、金融セクターが軟調だったほか、ドル/円が109円台前半で円高基調を続けたことが主力輸出株の重しとなった。
前週末比で1%安となったファーストリテイリング<9983.T>が日経平均を約12円押し下げる要因となった一方、医薬品などディフェンシブ関連や、内需セクターの一角は堅調に推移。ゲーム関連株の任天堂<7974.T>やKLab<3656.T>なども上昇した。
市場では「米国で政治面の課題が山積しており、投資家も様子見を決め込んでいる。海外勢の買い姿勢が広がらないと指数も上がりにくい」(証券ジャパン調査情報部長の大谷正之氏)との声が出ていた。
個別銘柄では鳥貴族<3193.T>が大幅続伸。28日に発表した価格改定を材料視した買いが入った。これまで全品280円(税抜)均一の価格を維持してきたが、人件費を含めた店舗運営コストの上昇や国産食材価格の高騰などを背景に、10月1日から全品298円(同)均一へ値上げする。
また日鉄鉱業<1515.T>が年初来高値を更新。25日、チリの銅探鉱プロジェクト「アルケロスプロジェクト」の権益を取得すると発表した。約2億2000万ドル(約240億円)を投資し、2022年の操業を見込む。将来的な収益への寄与に期待する買いが先行した。
半面、神戸物産<3038.T>が反落。25日に発表した7月の月次個別業績の内容を嫌気した売りが優勢だった。7月の経常利益は15.7%減。円高に進んだことにより、為替予約でのデリバティブ評価損が発生した。
東証1部の騰落数は、値上がり1184銘柄に対し、値下がりが713銘柄、変わらずが126銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19449.90 -2.71
寄り付き 19502.23
安値/高値 19420.50─19535.50
TOPIX<.TOPX>
終値 1600.12 +3.13
寄り付き 1600.70
安値/高値 1595.03─1603.78
東証出来高(万株) 134492
東証売買代金(億円) 17447.90
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら