女上司に悩む男は「雑談」を相当軽視している 結果のみの「報・連・相」で女性は納得しません

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まずはホウレンソウ。報告・連絡・相談の場面です。オトコ同士だと、ホウレンソウで伝える内容は、

報告:「こうしました」
 連絡:「こういうことが起きました」
 相談:「どうしたら良いでしょうか」

全て、結果や結論です。オトコはゴールから逆算する傾向にあり、結論や結果を伝えて意思決定を仰ぎます。相手のグローブめがけてビシッと結果と結論を投げ込む、まさにキャッチボール型コミュニケーションです。男性上司に対しては、ビシッと結論を述べるホウレンソウがハマるのですが、女性上司の場合にそれをやると、ドツボにハマってしまいます。

オトコ部下:(上司の指示の翌日)「こうしました」
 オンナ上司:「なんでそうしたの?」

オトコ部下:(上司への報告の翌日)「こういうことが起きました」
 オンナ上司:「だから、なんでそういうことが起きたの?」

オトコ部下:(上司への連絡の翌日)「どうしたら良いでしょうか?」
 オンナ上司:「だから、それだけじゃ判断できないんだけど?」

女性は「腑に落ちる」ことを重視する

女性は「腑に落ちる」ことでコミュニケーションが前進します。腑に落ちないまま結論だけ押し付けられると、ドラマやCMでよく見る女性社員の「分からないけど分かりました」(全然納得してないけど、ハイハイ言われた通りにやれってコトですね)状態に陥ってしまいます。腑に落ちるために過程(プロセス)を確認したい。だから自分が何か伝えた後に音沙汰なく、結果や結論だけ伝えられても全く腑に落ちません。

したがって、女性上司に対するコミュニケーションは、間を空けないのがキホン。雑談でも良いので、お互いに会話をし続ける、ペアで間断なく踊り続ける「ダンス型」コミュニケーションが適しています。

たとえば、

「さっきの話、○○さんに電話をして、打合せをセットしました。イヤそうな声でしたけど(笑)」
 「○○部の○○さんがウチの動きを気にしてるって噂が。ちょっと同じ部の同期に聞いてみます」
 「今、集計中なんですが、一部気になる箇所があって。ココって間違いですよね?」

と、途中過程を逐一共有すると「あ、こういうコトが起きてるのネ」と全体をストーリーとしてすぅっと理解してくれます。女性上司が期待するのは、ホウレンソウより雑談、結果より過程のようです。

二つ目は「回答」。女性上司の質問に対する回答です。キャッチボール型コミュニケーション男は、以下のような悲惨な禅問答になりがちです。

オンナ上司:「ココは、どうするの?」
 オトコ部下:「(ソコ、ポイントじゃないんだけど)大丈夫です。問題ないです」
 オンナ上司:「なんで?あとコッチはどうなの?」
 オトコ部下:「(なんて細かい!本筋からますます離れるんだけど!とり あえず理屈つけて)…カクカクシカジカ。そこはポイントではないです」
 オンナ上司:「…だから、なんで?じゃあソレは!?アレは!?」
 オトコ部下:「…。出直します」

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