首都圏・関西圏「戸建て用地」価格上昇の全貌 「駅別」土地価格変動率ランキングを一挙掲載

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近畿圏では、同じ期間に土地売買取引が10件以上あった934駅の平均坪単価を調べたところ、首都圏とは逆に0.6%下落する結果になった。近畿圏で坪単価が上昇した駅の比率は首都圏と遜色ないものの、坪単価が5%以上、下落した駅の割合が大きい。つまり、近畿圏では駅周辺の坪単価が上昇している駅と下落している駅の二極化が進行しているといえる。

では、個別のエリアではどうだろうか。マンションの供給が多い住宅地の地価はマンション価格動向に引きずられて上昇しているかもしれない。また、人気エリアかどうかでも、上昇率の違いはあるだろう。

そのような観点から東京カンテイは、首都圏および近畿圏の戸建て住宅用地について、流通価格の坪単価とその変動率を調査。坪単価100万円以上、70万円以上100万円未満、40万円以上70万円未満の3つに分けて駅別にランキング形式で発表した。なおランキングは、首都圏では土地売買取引100件以上、近畿圏では同50件以上の駅を対象としている。

人気急上昇の武蔵小杉の隣接駅がトップ

坪単価100万円以上のトップは、JR南武線・武蔵中原。2016年7月から2017年6月にかけて25.1%上昇した。マンションの開発が進み、「住みたい街」としても注目を集める武蔵小杉の隣接駅である。

2位はJR京浜東北線・与野の22.4%。駅から数分歩くと閑静な住宅街が広がる。2015年7月~2016年6月に坪単価が11.4%下落したので、今回の高い上昇はその反動と考えられる。

3位は東急田園都市線・宮前平の22.3%。4位は東急田園都市線・宮崎台とJR南武線・谷保が同率で並び、上昇率は19.1%だった。いずれもマンション供給の多いエリアでもある。

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