自撮りアプリ「BeautyPlus」の知られざる実態 日本でも話題の自撮りアプリは中国発だった
「美図秀秀」(メイトゥ シュシュ)をご存じだろうか。中国の若者ならば誰もが知る自撮りアプリだ。同アプリに夢中になっているある中国人女性は、「スマートフォンだと上手に撮れない時もあるが、美図秀秀ならばきれいで鮮やかな写真が撮れる。最近は写真を絵画のように修整できる機能もついたし、操作も簡単」と興奮気味に話す。
ユーザーの評価で多く聞かれるのが、肌のシワは消しすぎないなど、その自然な仕上がり。「美しさを盛りすぎない」自撮りアプリとして若い女性に人気を博している。
配信しているのはMeitu(メイトゥ)という中国企業だ。日本でも「BeautyPlus」を展開し、女子高生をはじめ若い女性の間では一定の認知度を得ている。
Meituは中国福建省南部の厦門(アモイ)に本社を構えている。2008年に誕生した同社が運営するアプリは26カ国で配信され、11億台を超える端末にダウンロードされるなど、世界有数のアプリ配信企業になっている。
昨年12月に香港取引所に上場し、時価総額は359億香港ドルになり、中国で話題になった。現在の日本円のレートで換算すると時価総額は5000億円程で、テック系企業ではここ10年間で最大規模の上場だった。
現在の時価総額は463億香港ドル(円ベースで6400億円超)。単純比較は難しい面はあるが日本の企業と比較しても、ミクシィ(4804億円)やディー・エヌ・エー(3669億円)などを大きく上回る。
社員は20~30代前半ばかり
そんな中国の巨大ベンチャー企業はいったいどんな会社なのか。厦門にあるMeitu本社に足を運んでみた。
厦門の繁華街「中山路」から30分ほど車を走らせたオフィス街にある4階建てのビル。Meituはその1~3階に本社を構えている。
オフィススペースに間仕切りはなく、オープンで風通しがよさそうな印象を受ける。入口付近にはオリジナルキャラクターの飾り物も。部署の責任者や部員をキャラクター化したものだという。また、すれ違う社員のほとんどが20代~30代前半と若手だ。
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