あきらめない平成起業家の世界を変える"旅" 新世代リーダー trippiece CEO 石田 言行
「ラオスで象使いになろう!」
「無人島でサバイバル! 過酷な生活、覚悟して参加してね!」
「パイロットになろう! 離陸→着陸まで本格操縦体験! グアムかハワイで☆」
あるウェブサイトを開くと、こんなメッセージの数々が大きな写真とともに目に飛び込んでくる。これらはすべて、原則として誰でも参加が可能な旅行への呼びかけ。一般的な旅行会社の店頭にあるパンフレットとは、まるで違ったツアー内容ばかりが並んでいる。
見知らぬ他人同士が、旅に出る
サイトの正体は、「みんなで旅を作るソーシャル旅行サービス」をうたう「trippiece(トリッピース)」(http://trippiece.com/)。ユーザー自身から旅行のプランを募り、それに共感する人をサイト上で集め、参加者同士でさまざまなことを相談して具体的なプランを決め、提携する旅行会社を通じて実際のツアーを提供する。簡単に言えば、共通の目的を持った旅を志向する他人同士を、ネット上で引き合わせるサービスだ。旅行当日、ユーザー同士が初対面する光景も珍しくない。
ユーザーはフェイスブック(Facebook)などのソーシャルメディア(SNS)を通じて登録し、原則として実名で利用する。旅行会社からの手数料で収益を上げるビジネスモデルとなる。現在はブラウザベースだが、今後はiOS(iPhone、iPad)やAndroidに対応したアプリも展開する予定だ。
このトリッピースを立ち上げたのが、今春、大学を卒業したばかりの石田言行(いしだ・いあん)。平成元年(1989年)生まれ、弱冠23歳の青年である。当時、大学生だった2011年3月に会社を立ち上げ、翌12年1月から本格的なサービスを始めた。直近1年で実施にこぎ着けたツアー企画は約200、これまでにトリッピースを通じて旅行に参加したユーザーは約9000人に上る。大学生から30歳前後の社会人まで若い世代が中心だが、上は70代のユーザーもいる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら