医学部浪人生が語る「僕が現役で落ちたワケ」

膨大な暗記量も奇問を解く力も必要なかった

現役で合格できず、浪人の末に合格を勝ち取った受験生たちへのヒアリングを通じて、医学部受験の合否を分ける、普遍的な要素が浮かび上がってきました(写真:cba / PIXTA)

現在、医学部受験は難化の一途をたどっている。今年の場合、大学の定員数に対する志願倍率は実に15.2倍。併願できる私立大学医学部の一般入試では、20~30倍の倍率が当たり前だという。

倍率が高いということは、現役時には夢破れた浪人生も数多くいるということ。浪人経験のある受験生は、現役時の勉強法や本番の問題の解き方で、どこに問題があったと考えているのだろうか。

浪人経験者だからわかる「成功の秘訣」

今年の3月、浪人の経験を経て、難関国立医学部と東京の難関私立医学部に合格した多くの教え子と話す機会を持った。私はその場で彼らに極めて普遍的な質問を3つ、投げかけてみた。

(1)なぜ、現役のときには合格できなかったと思うか

(2)浪人してから、勉強法をどのように変えたのか

(3)医学部の入学試験で最終的に合否を分ける要素とは

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受験生の置かれた環境は、それぞれに違う。また、当然能力や適性にも相違がある。したがって、返ってきた答えは教え子によってさまざまだった。ただ、取材後に10時間分にも及ぶ録音を聞き返してみたところ、普遍的な「合格するための秘訣」が見えてきた。

まず(1)と(2)について。最も興味深かったのは、ほぼ全員が現役中にやっていた「とにかく覚える」という勉強法を改め、与えられた問いに対してまず「なぜか?」と問う「疑問→理解・思考型」に勉強法を変えていたことである。

中でもこの傾向が顕著であったA君(1浪後、偏差値70程の国立大学医学部に合格)の場合も、浪人の経験を経て、「暗記の量に比例して成績が伸びる」というのは幻想であると気づかされたという。

それに気づいたのは、浪人生になって間もない4月ごろ。周りにいたできる生徒の勉強法を見て気づいたという。その生徒の、毎日とにかく楽しそうに勉強している姿が印象的だった。そこで、「勉強とは、もしかして楽しいものなのか?」とA君は思った。

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