対立せずに主張を通す?スイス人の処世術

もめず、生き残るために、ここまでやる!

 ドイツ、フランス、イタリアなど5つの国と国境を接し、国内でも複数の言語が飛び交うスイス。ネスレなどグローバル企業を多数輩出する一方、永世中立国として歩み、EU発足後も非加盟を貫くなど、独特の”自己主張”によって、国際社会でも独特の存在感を放つ。スイスはいかにして、現在のような”生き方”を選び取ったのか?スイス大使館の経済・金融部長シモン・ピドゥさんに聞いた。

――スイスは北部~東部のドイツ語圏、西部のフランス語圏、南部のイタリア語圏、グラウビュンデン州ではなされるロマンシュ語と4つの言語圏に分かれていますね。言語地域によってビジネスも異なりますか?

ピドゥさん:はい。スイスについて、ひとつのビジネス環境だけで話すことはできません。スイスジャーマン、スイスイタリアン、スイスフレンチの3つのビジネス文化があります。

――スイスのドイツ語圏の方は近隣のドイツ語圏の人々とは似た気質がありますか?

ピドゥさん:確かに似たところはありますが、スイスジャーマンはドイツ人と同じではありませんし、スイスフレンチがフランス人と同じように振る舞うわけではありません。スイスイタリアンも同様です。スイス全体のビジネス文化を話しながら、違いを説明していきましょう。

スイスのビジネスはとてもローカルで、そして同時にグローバルです。スイスでは”Small is beautiful”という言葉があり、大きな産業よりも時計などの精密な製品の質を高めるのが得意です。たとえばネスレはとてもグローバルな企業ですが、社風は慎み深く、控えめ。もちろん会社のことは誇りに思っていますが、それを外に向けて傲慢な態度をとったり、ひけらかすような態度は受け入れられません。

ちゃんと地に足をつけた意識を持ちながら、一方ではスイスのマーケットは小さいことと、スイスの人口の22%が外国人なので、グローバルなマインドも持っています。

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