ゴルフ人気復活のカギが「練習場」にあるワケ

国内ゴルフ人口は10年で3割近く減少

日本のゴルフの「インフラ」となってきた練習場が減少しています(筆者撮影)

団塊の世代がゴルフをやめてしまうと、ゴルフ人口が激減する――。用具メーカーやゴルフコースを経営する企業など、国内のゴルフ関係者にはこの数年、戦々恐々としたムードが漂い続けている。

実際には健康志向の高まりで、国内ゴルフ市場を支えてきた団塊世代の「ゴルフ引退」は少し先延ばしになっているようだ。が、いずれにせよ団塊世代のゴルフ人口は、確実に減少が続き、やがてどこかで急減する可能性も高い。このまま何も手を打たないでいては、少子高齢化の影響で着実に縮小している国内ゴルフ市場に大打撃になる。今こそ、若い世代にゴルフを始めてもらわなくてはならない状況だ。

ゴルフのプレー人口は10年で3割近く減少

すでにこの10年の間に、国内のゴルフ人口は大幅に減少している。公益財団法人の日本生産性本部が昨年発表した「レジャー白書2016」によると、2015年にゴルフコースでプレーをしたのは720万人で、ゴルフ練習場は790万人。2005年にはゴルフコースのプレー人口は1080万人、ゴルフ練習場は1040万人だったので、コースと練習場を合わせたプレー人口は10年間で3割近く減っている。

レジャー白書にはゴルフを1年間に1回以上行った人の割合も掲載されているが、ゴルフコースが7.5%、ゴルフ練習場が7.8%と、1割に満たない。用具メーカーやゴルフコースの運営企業などのゴルフ界は、こうした「ゴルフ離れ」の傾向をどうにか食い止めようと若年層開拓などの新規参入策を展開しているが、減少傾向は続いている。ゴルフが「始めにくい」スポーツであることが大きな壁として立ちはだかっているからだ。

ゴルフを始めるには、ランニングなどと違って一通り道具をそろえなければならない。ゴルフクラブ、ボール、シューズ、手袋、少なくともこれぐらいは必要である。

テニスや卓球も道具が必要だが、ラケット1つあれば足りる。ところが、ゴルフはドライバー、アイアン、パターなどルール上は14本までクラブを持てることになっている。14本と言わずとも始める際におそらく、7本くらいは必要になるはずだ。ある用具メーカーの幹部は「ゴルフ用具を一式そろえると、どうしても10万円を超える。若年層の参入を考えた際に、業界として低価格の用具を提供できていないことは課題だ」と述べる。

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