新人を育てたいなら「文章」を書かせてみよう

昔ながらの教育法がいちばんの近道だった

実務に入る前に磨かなければならないこととは?(写真:psisa / PIXTA)

いよいよゴールデンウイークに入りました。連休前後は、多くの会社でこの春に入社してきた新入社員が皆さんの職場にも配属されてくるタイミングです。

新人の教育については、昔からさまざまな各論がありました。「なかなか新人を育てるのが難しい」。そんな悩みを抱えた先輩、上司、管理職、リーダーも少なくないはずです。

私は、15年間、大企業から中小企業までの、多くの企業内人材育成の場面を見てきました。その中で、最近気づいたことが1つあります。昔ながらの教育法をひと工夫して、成果を上げている企業が増えている、という点です。

昔ながらの方法とは「文章力の養成」を通じた新人育成です。筆者が企業の実例をみて、これは面白いな!と思った事例を3つご紹介します。守秘義務があるため社名は出せませんが、どれも多くの読者の皆さんが知るような大手企業のケースです。

上司と先輩と新人の3人での交換日記

1つは、ある大手の食品メーカーの事例です。

かつてこの会社では、入社直後に1カ月の集合研修を行い、すぐ現場に配属されていました。新人教育は現場でのOJTに任されていたのです。ところが、上司や先輩と新人の距離感が縮まるのに時間がかかり、上司と新人の相性によって成長にバラツキがあり、離職率が業界平均より高く、組織としても手を焼いている状態でした。

そこで取り入れたのが、「上司と先輩と新人の3人での交換日記」です。一見、昔からある教育手法だと感じるかもしれません。ここでミソとなるのは、3人で行ったことでした。

交換日記に書く内容は、これは昔と変わりません。取り組んだ仕事は何で、何ができて・できなかったか、それを通じて何を感じて、何を課題と感じたのか、こんなことを書かせています。

ポイントは、先輩と上司の2人が役割を分担したのです。つまり、「しかる役」をどちらかが行った場合、もう1人が「褒める・評価する」役を分担するようにしたのです。たとえば、上司が新人の「今日見つかった課題」を指摘したら、先輩は「ミスに動じずに挑戦した意気込みやその行動を褒める」のです。

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