歴史を知識自慢で終わらせないための心得 「歴史が得意」には3つのパターンがある
「歴史を知りたい」、そんな衝動に駆られたことはないだろうか。歴史関連の執筆をする筆者が見ていると、40歳を迎える頃になると、そう考える人が増えてくると感じる。歳とともに、自分の知識やスキルのバックグラウンドとして、歴史を補充しないといけないという”必然性”に気づくことがあるのかもしれない。
会話の節々に、サッと歴史の話を入れる。実際、そのような「歴史が得意な人」や「歴史に詳しい人」は一目置かれたりする。
「歴史が得意」には大きく、以下のような3つのパターンがある。
① 趣味型
② 教養型
③ 分析型
①の「趣味型」はいわゆる歴史の好きな人。歴史遺産を巡り、歴史ドラマを見て、暇さえあれば歴史本を読む。このタイプの人は歴史が好きという生まれつきの習性を持ち、歴史にロマンを感ずる。元々、学生時代から歴史科目が得意な人たちだ。
40歳付近で歴史の勉強をはじめようというビジネスパーソンに多いのが、②の「教養型」だ。このタイプの人は歳を重ね、歴史の重要さを理性で理解しはじめ、歴史を学ぶことで自分自身を磨こうとする向学心にあふれている。
歴史を実践活用する人の思考
この①と②のタイプの人が圧倒的に多い。①の「趣味型」も②の「教養型」も、「歴史が得意」であることに間違いはない。ただ、この「得意」な知識が、日常に役立っているかといえば、必ずしもそうではない。これらの人にとって、歴史の知識は骨董品のごときコレクションになってしまっている。もちろん趣味も教養も大事な目的なのであって、他人がとやかく言う筋合いはないのだが、筆者にはもったいないと思えることがある。
しかし、たまに、仕事などの実践に歴史を生かそうとする人がいる。これが③の「分析型」だ。歴史で現れるさまざまなケースを自分の身の回りの出来事と比較検証し、想定されうる今後の事態を予測する。
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