1億円のピアノに載る次世代鍵盤と究極の音

白鍵と黒鍵が段差なく一直線に並ぶ

 
当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

ピアノの鍵盤は、白鍵と黒鍵が互い違いに組み合わさったものだ。だが、ひとりの天才ピアニストがその常識に真っ向から挑み、新しい鍵盤を生み出した。白鍵と黒鍵が段差なく一直線に並ぶ、その新しい鍵盤は、究極の音を求めた結果だ。

鍵盤はなぜフラットではないのか?

約30年、トータルで1億円をかけて完成した未来鍵盤のピアノ。鍵盤は取り外せるようになっていて、他のピアノにも設置できる(Photos: Ryoichi Yamashita)

日本屈指のベーシストである細野晴臣は、ベースの演奏は「豆腐を切るように」弾くのが理想だと語った。この白鍵と黒鍵の段差がないフラットな“未来鍵盤”もまた、そんなやさしいタッチを求めてたどり着いたものだ。

「この未来鍵盤は、ピアノをより小さな力で繊細に弾くことができるうえ、演奏も簡単になっています。ピアノという楽器は白鍵と黒鍵が手前と奥にあることで、音の組み合わせが極端に多く、複雑になっているんです。習いたての子どもも白鍵だけを弾いているときは楽しめるのに、黒鍵が入ると挫折してしまう。僕は子どものころから『デコボコのないピアノがあればいいのに』と思い続け、70年目にしてその思いが形になったんです。携帯電話がデコボコだったら操作できますか?」

次ページ普通のピアノとは音も違う
関連記事
Topic Board トピックボードAD
人気連載
Trend Library トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチAD
芸人・アナウンサーに学ぶ<br>最強のコミュ力

お笑い芸人にして芥川賞作家・又吉直樹の「伝わる」文章の極意。ベストセラー「話し方の教科書」をもつアナウンサー・魚住りえの「聞き方」講座。コミュニケーション技術を達人に学ぼう。