4強「侍ジャパン」、米国での難関は練習試合だ

無傷の6連勝で米国ラウンドへ向かうが…

3月15日、WBC日本代表は、東京ドームでイスラエルを8-3で破り、6戦全勝で決勝ラウンドに駒を進めた。勝利を決めて喜ぶ筒香嘉智(中央)、松田宣浩(右)ら選手たち(写真:田村翔/アフロスポーツ)

侍ジャパンが無傷の6連勝で第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次、2次ラウンド(いずれも東京ドーム)を突破。4大会連続の準決勝進出を決めた。

6連勝、とはいっても、安心して見ていられたのは中国を7-1で下した1次ラウンド最終戦だけ。あとはすべて手に汗握る展開を粘り強く戦った。誰かがミスをしても全員でカバーする。1戦ごとに結束を固めていっての4強入り。

今回の「侍ジャパン」を象徴した初戦のキューバ戦

3月7日の初戦、キューバ戦に今回のチームのすべてが集約されていた気がする。

張り詰めた空気の中で「プレーボール!」がかかった直後。初回、先発の石川歩(ロッテ)は遊撃内野安打と3塁手の松田宣浩(ソフトバンク)のエラーでいきなり無死1、2塁のピンチを迎えた。最悪の流れ。元巨人のセペダの打球は1、2塁間を襲った。

ライトへ抜けようかという打球。2塁手の菊池涼介(広島)がスライディングしてグラブに収めると、すぐさま2塁に入った遊撃手の坂本勇人(巨人)に送球。ボールは坂本から1塁の中田翔(日本ハム)に送られ、4-6-3のゲッツーが成立した。

抜けていれば1点を先制され、なおも無死1、3塁のピンチが残ったところが、1点も入らず2死3塁。侍ジャパンの誇る「忍者」菊池のスーパープレーが石川、松田、そしてチームを救ったのである。助けられた石川は4回を2安打1失点の好投、松田は3ランを含む4安打で応えた。

2番手の則本昂大(楽天)が7回に3点を返されて3点差に迫られると、不動の4番に指名された筒香嘉智(DeNA)がその裏、右中間へ豪快な2ランを放って突き放す。

7回以降に5点を失った継投には不安を残したが、終わってみれば11-6。守りからリズムをつくり、打つべき人が打って投手陣を助ける。これぞ今大会を支配する侍ジャパンの戦い方だった。

もう1つ、侍ジャパンの常設化に伴って2013年10月に就任した小久保裕紀監督の用兵も見逃せない。

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