子どもに聞かれて困る!算数の素朴なギモン 0にどんな数をかけても0になる理由とは?

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また、割られる数の3より、商の10のほうが大きくなることについても、頭の中でイメージできるようになります。

【ギモン3】「歩合」ってどういう意味?

『小学校6年間の算数がマンガでざっと学べる』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

「当社は実力主義。固定給は10万円だけで、そこから先は歩合制で給料が決まります。」このように「成果の分だけ報酬をもらえる」という意味で、「歩合制」という言葉が使われることがあります。

でも、小学校の算数でいうところの「歩合」の意味はどうでしょう? 知らない人もいるのではないでしょうか?

歩合は算数では、「割合」の表し方のひとつ。割合は大きく分けると「小数の割合」「百分率」「歩合」の3つがありますが、この違いについて、あなたは子どもにもわかるように説明することはできますか?

小学校の教科書では、割合の定義について「比べられる量が、もとにする量のどれだけにあたるか表した数」と表現されています。この「どれだけか」の表現方法が、「小数の割合」「百分率」「歩合」では異なるのです。

小数の割合では、たとえば「5は20の0.25倍」というふうに考えます。よりくわしく説明すると「もとにする量20を1倍とするとき、比べられる量5は0.25倍にあたる」となります。

このように、小数の割合では、もとにする量を「1倍」とおきます。

一方、百分率では、もとにする量を「100%」とおきます。たとえば「5は20の25%」という表現を、よりくわしく説明すると「もとにする量20を100%とするとき、比べられる量5は25%にあたる」となります。

さらに、歩合では、もとにする量を「10割」とおきます。たとえば「5は20の2割5分」という表現を、よりくわしく説明すると「もとにする量20を10割とするとき、比べられる量5は2割5分にあたる」となります(1割=10分)。

これが、小数の割合、百分率、歩合の違いです。つまり、「もとにする量を何とおくか」が違うということです。

大人の方でも意外と知らない内容もあったのではないでしょうか。ぜひ算数の楽しさを感じていただけたらと思います。

小杉 拓也 東大卒算数・数学プロ講師、志進ゼミナール塾長

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こすぎ たくや / Takuya Kosugi

東大卒算数・数学プロ講師、志進ゼミナール塾長。東大在学時から、プロ家庭教師、SAPIXグループの個別指導塾などで指導経験を積み、常にキャンセル待ちの人気講師として活躍。現在は、自身で立ち上げた中学・高校受験の個別指導塾「志進ゼミナール」で生徒の指導を行う。毎年難関校に合格者を輩出。指導教科は小学校と中学校の全科目で、暗算法の開発や研究にも力を入れている。数学が苦手な生徒の偏差値を18上げて、難関高校(偏差値60台)に合格させるなど、成績を飛躍的に伸ばす手腕に定評がある。おもな著書に、『小学校6年間の算数が1冊でしっかりわかる本』や、『中学校3年間の数学が1冊でしっかりわかる本』(ともにかんき出版)などがある。
 

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