「勉強する意味は?」と問う子に刺さる言葉 「将来のためになる」では、心に響かない!

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子どもから本質をついた質問をされ、困っています(写真 :しげぱぱ / PIXTA)
小学校低学年から高学年、そして中学生へ……。周囲に私学を受験する子も増える中で、わが子の成績や先々の進路がまったく気にならない親はいないだろう。どうすれば少しでもいい点が取れ、より上位の学校に進学できるのか。そもそも子どもにやる気を起こさせるには?
約25年にわたり学習塾を運営し、3000人以上の子どもを指導、成績向上に導いてきた石田勝紀氏は「心・体・頭のしつけ」をすることが重要と語ります。この連載では石田先生の元に寄せられた親たちのお悩みに答えつつ、ぐんぐん伸びる子への育て方について考えていきます。
※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

 

【質問】
先日、中3になる息子から次のようなことを聞かれて答えられず、どう話をしていいかわからなくなってしまいました。「クラスでトップ校にいけるのはせいぜい4~5人。このまま僕が勉強してもトップ校には行けない。そこそこの普通の高校に行くために勉強して何か意味があるの?」石田先生であれば、どうお答になりますか?
(仮名:福井さん)

これまでの教育が何だったのかと思わせる質問

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【石田先生の回答】

福井さん、お便りありがとうございます。お子さんのこの質問、かなり本質をついた質問ですね。これまでの教育というものが、何だったのかと思わせる質問ですね。

おそらくこのような質問をされて、次のような返答をするのが精いっぱいではないでしょうか。

「今、勉強しておけば、いずれ役に立つから」「受験してそれなりの学校に行けば、将来の選択肢が増えるから」「このような勉強は今しかできないものだから」

これらの返答内容は、もっともであり、そのとおり正しいことでしょう。しかし、いずれも、「将来に向けて今やっておいたほうがいい」という、漠然とした未来に対して、今をつなげた内容になっていますね。ですから、言われた子どもが「?」となり、実感がわかない場合が多いのではないでしょうか。

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