子どもに聞かれて困る!算数の素朴なギモン 0にどんな数をかけても0になる理由とは?
たとえば、100円を2人で分けると、1人分は「100÷2=50円」です。
次に、「0円を2人で分けると、1人分はいくらになるか」求めてみましょう。0円とは、「おカネがまったくない」ことを表すので、2人で分けても、2人ともおカネをもらえません。
つまり、「0÷2=0」ということです。2人で分ける場合だけでなく、何人で分ける場合でも同じことが成り立つので、「0をどんな数で割っても0になる」ことがわかります。
【ギモン2】なぜ答えが大きくなるのか?
たとえば、「3÷0.3=10」という割り算で、3を「割られる数」、0.3を「割る数」、10を「商」といいます。この計算で、「割られる数3」より、「商10」のほうが大きくなる理由についてきちんと説明できる子は多くはありません。
1より大きい自然数同士の割り算では「10÷5=2」「21÷3=7」のように、割られる数より商のほうが小さくなります。でも、先ほどの「3÷0.3=10」は、割られる数より商のほうが大きくなります。1つのケーキを5つに割れば、最初のケーキより小さくなるのが当然のはず……なぜ、割り算なのに、答えが大きくなるのでしょうか?
これは、割り算が持つ「2つの意味」が関係しています。
ひとつめの意味は、「等分する」。たとえば、「10÷5=2」なら「10を5等分すると2」となり、これはスムーズに理解できます。
それに対して、「3÷0.3=10」を同じように表すと「3を0.3等分すると10」となります。「3を0.3等分する」とは、どういう意味なのでしょうか? 考えれば考えるほど混乱しますね。
割り算には、もう1つの意味があります。「中にいくつあるか」という考え方です。
先ほどの「10÷5=2」なら、「10の中に5は2つある」となります。これもスムーズに理解できますね。
一方、「3÷0.3=10」を同じように表すと「3の中に0.3は10個ある」となります。たとえば、3mのロープを0.3m(=30cm)ずつ切っていくと、10本になるということです。こちらの考え方なら、ロープを線分図に表す方法などによって、子どもにも理解してもらうことができます。
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