LOHACOでふぞろいポッキーがバカ売れの理由 アウトレットはただの「在庫処分」じゃない
アウトレット品の江崎グリコ「ふぞろいポッキー」を、わずか2日間で2万5000箱販売したネット通販サイトがある。
もちろん、ネット通販サイトでアウトレット品が扱われるのは珍しいことではない。だが、アスクルが運営する個人向けネット通販サイト「LOHACO(ロハコ)」では、一流メーカーが積極的にアウトレット品を出品。サイト側もメーカーごとに窓口を設け、「ブランドアウトレット」として積極的に販促に利用している。
新商品の登場時間にアクセス殺到
LOHACOは2012年スタートで、年商は現在500億円弱。大半の商品は正規品で、アウトレットの取扱アイテム数は1300ほど。ほかのネット通販サイトに比べて、多いというわけではない。
だが、食品からコスメ、キッチン用品などカテゴリーが幅広いだけでなく、P&Gや花王、ロレアル、日清食品、ロート製薬など有名メーカーが「軒」を連ね、こっそりとではなく、半ば積極的にアウトレット品販売に参加しているのが特徴だ。もちろん価格も安く、通常の30~80%オフ商品が中心だ。
毎週、新商品が登場する水曜日11時頃ともなれば、人気アイテムを狙ってアクセスが集中する。冒頭の「ふぞろいポッキー」はコンビニなどでも売られているグリコの「冬のくちどけポッキー」のふぞろい品。冬限定商品ということもあり量産が難しく、チョコの「リッチコーティング」の過程などで塗りにむらができてしまったり、折れてしまったりした商品だが、もちろん味はまったく問題ない。お得感があるため、2日で2万5000箱、約3週間で計4万3000個を販売、すでに売り切れてしまったという。
アウトレットとは、そもそも英語で「はけ口」や「出口」の意。工場直販のことを指す場合もあるが、大半の場合は思ったように売れず在庫になったものを処分するためのものだ。それゆえ、本来ならメーカーもあまり大々的には売り出したくないはず。なぜLOHACOではアウトレットが積極的に活用され、有名メーカーも積極的に参加するのだろうか。
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