梅酒ヌーボー、超早期“解禁”のカラクリ

穫れたての紀州南高梅を使用、老舗酒造の挑戦

その年の秋に、フランスのブルゴーニュ地方ボジョレー地区で収穫されたブドウで作られる赤ワインの新酒は、ボジョレーヌーボーと呼ばれ、11月第3木曜日は世界各地で愛好家が待ちわびる解禁日だ。ヌーボーとは新酒の意味。時折、別のお酒でも新酒を「○○ヌーボー」と称することがある。

そんな新酒(ヌーボー)を、今のような夏の時期には飲めなかったのが梅酒である。原料となる梅(青梅)が収穫できるのは毎年5~6月ごろ。一方、通常の梅酒造りには数カ月~半年の期間を要する。市販にせよ、自宅で作るにせよ、いわゆる今年の梅酒ヌーボーが“解禁”される(飲める)ようになるのは、早くても秋以降というのが梅酒愛好家をはじめとする一般の常識とされている。

その「常識」を覆す商品が、明日7月19日に登場する。明治35(1902)年創業の日本酒製造の老舗、南部美人(本社・岩手県二戸市)が数量限定で発売する「糖類無添加 梅酒ヌーボー」(=タイトル下写真=)である。

焼酎と砂糖を使わずに、日本酒で漬け込む

通常の梅酒は、青梅をアルコール度数が35度程度の焼酎と大量の砂糖と一緒に漬け込み、数カ月~半年の期間をかけて梅の香りや酸味を抽出する。一方、「糖類無添加 梅酒ヌーボー」は、焼酎ではなく、青梅を全麹仕込みでアルコール度数15度前後の日本酒で漬け込む。ポイントは砂糖を使わないこと。日本酒に含まれた麹由来のアミノ酸などのエキス分が多く含まれるため、梅の香りや酸味を早くお酒に移すことができ、1~2週間で梅酒に仕上がる。麹の発酵でアミノ酸のうまみやまろやかさなどを感じられるという。

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