トランプ氏の就任式でワシントンが「要塞化」

支持者と反対派との騒動に備え、厳重警備

 1月19日、ドナルド・トランプ氏の米大統領就任式を翌日に控え、首都ワシントンは事実上「要塞化」しており、警察はトランプ支持者と反対派の間で騒動が起きそうな場合に備え準備を進めている。連邦議会議事堂で撮影(2017年 ロイター/Brian Snyder)

[ワシントン 19日 ロイター] - ドナルド・トランプ氏の米大統領就任式を翌日に控えた19日、首都ワシントンは事実上「要塞化」しており、警察はトランプ支持者と反対派の間で騒動が起きそうな場合に備え準備を進めている。

20日の就任式には、トランプ支持者、反対派を問わず、約90万人の観衆が集まると予想されている。米連邦議会議事堂前での宣誓式やホワイトハウスまでのパレードなど、さまざまなイベントが予定されている。

今年の抗議デモや集会の数は、近年の就任式におけるその数をはるかに上回る見通し。反トランプ集会を行うとしている約30団体がワシントンで許可を得ている。また、ボストンやロサンゼルス、海外ではロンドンやシドニーなどの都市でも同様のデモが計画されているという。

就任式前夜のニューヨーク市では、トランプ氏の自宅があるトランプタワーにほど近い、トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワーで、数百人が抗議活動を行った。

同市のデブラシオ市長(民主党)と人気コメディー番組でトランプ氏の物まねをしている俳優のアレック・ボールドウィン氏が、トランプ氏の政策を非難する集会でスピーチすることに。

「ドナルド・トランプはワシントンを支配するかもしれないが、米国民としてのわれわれの運命を握っているのはわれわれ自身だ」とデブラシオ市長は語った。「われわれは未来を恐れてなどいない。国民が声を上げれば、未来は明るいと考えている」

ワシントンでは、パレードの通り道であるペンシルベニア通りの大半が警察車両で占められ、フェンスやバリケード設置などの準備が進められている。

米国土安全保障省のジョンソン長官は、警察は昨年の米大統領選党大会で用いられたのと同じような戦術で、群衆を引き離すと説明。「トランプ氏の支持者もいれば、そうではない者もいるため、問題が起きないとは限らない」と、長官はMSNBCに語った。

昨夏にクリーブランド州で開かれた共和党全国党大会において、警備支援を買って出たバイク乗りの団体は、就任式会場へのアクセスが反トランプ派によって阻止されるなら、介入する用意があると、63歳の元電気技師である同団体幹部の1人は語った。

「警察を援護するつもりだ。同志だからね」

<非常線>

ワシントン中心部の周囲約8キロメートル四方には、警察官など約2万8000人のほか、フェンスやバリケード、さらには土砂を積んだダンプトラックまで配置され警戒に当たっている。

ある抗議団体は12カ所の検問所でデモを行い、イベントが開催される国立公園「ナショナル・モール」に向かう人の流入を阻止しようと計画している。

警察や治安当局は、憲法で定められた言論と平和的に集会を行う自由をデモ参加者に保障すると繰り返し発表している。

ワシントンにある国立美術館ナショナルギャラリーのフェローを務める男性(32)は、就任式を控え、街に漂う緊張感を感じるとし、治安強化もその原因の一部だと語った。

「『トランプ支持者に違いない』『リベラル派に違いない』というように、皆がお互いを見合っている」と、米大統領選では民主党のヒラリー・クリントン氏を支持したというこの男性は述べた。

今年の就任式に集まる観衆の数は、1期目のオバマ大統領就任式(2009年)の200万人には遠く及ばず、同大統領2期目(2013年)の100万人と同じくらいになると予想されている。

就任式当日の雨予報も影響するとみられる。治安当局は当初、傘の使用を禁止していたが、小さな傘の使用は認められるとしている。

*見出しを変更して再送します。

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