日経平均は5月24日以来の1万4500円回復 円高が重荷も米株高で押し目買いも支え

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12日の東京株式市場は小幅高。日経平均株価は前日終値比33円67銭高の1万4506円25銭と小幅ながら2日続伸。TOPIXも同7.22ポイント高の1201.99と反発した。

為替が円高で推移していることなどが重荷となったが、安値圏では投資家の買い意欲に支えられる展開となった。日経平均が終値ベースで1万4500円を回復したのは、5月24日以来となる。

東証1部の出来高は概算で26億8498万株、売買代金は2兆2931億円。売買エネルギーはほぼ前日並みにまずまずの水準だった。

前日の米国市場は大幅高。バーナンキ・米連邦準備理事会(FRB)議長の発言で金融緩和縮小への懸念が後退し、NYダウは前日終値比169ドル26セント高の1万5460ドル92セントと、約1カ月半ぶりに過去最高値を更新した。

外国証券は13営業日連続で買い越し

東京市場寄り付き前の外資系証券会社経由の注文動向は、売り1400万株に対し買い3280万株、差し引き1880万株の大幅な買い越しだった。買い越しは13営業日連続。

日経平均は前日終値比2円高の1万4475円で寄り付いた。為替が円高に傾いたことが嫌気され、前場の日経平均は一時、前日終値を下回る場面もあったが、国内景気の先行きに対する市場の期待感が強いことを背景に値を上げた。10時14分には101円高となる1万4574円までつけた。ただ、これが本日の高値となり、3連休となる週末を控えての利益確定売りに徐々に押されるなど、前場は方向感の定まらない展開。前引けは27銭高だった。

遅れて始まったアジア市場はまちまち。香港・ハンセン、上海は軟調だが、台湾やタイは堅調に推移。大口投資家が複数銘柄をまとめて売買する昼のバスケット取引は116億円が成立し、「売り買い均衡」と伝えられた。

後場に入ってからも、日経平均は1万4400円台を挟んでのモミ合いに終始。主力株にやや過熱感が台頭したため、上値では利益確定売りが出たものの、「(投資家は)押し目での買い意欲が強い」(外資系証券関係者)ことから、幅広い銘柄に買いが入った。大引けにかけてジリジリと上昇し、結局、小幅高で取り引きを終了した。

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