ヤフオクが象牙取引を取り締まらない理由

日米ヤフーに対応の差

 1月17日、日本で象牙取引のオークションサイトを提供しているヤフーに対し、野生生物保護団体だけでなく、実は身内からも不安視する声が出ている。2009年8月撮影(2017年 ロイター/Stringer)

[東京/サンフランシスコ 17日 ロイター] - 日本で象牙取引のオークションサイトを提供しているヤフー<4689.T>に対し、野生生物保護団体だけでなく、実は身内からも不安視する声が出ている。声の主はヤフーにブランドライセンスなどを供与している米ヤフー<YHOO.O>だ。

関係者によると、米ヤフーは再三にわたり、この問題に関してヤフーと協議しているが、ヤフーは首を縦に振らないという。

象牙市場縮小もネット取引は増加

トラフィックによると、日本の象牙市場の規模は1989年には200億円だったが、2014年には20億円と10分の1に縮小した。こうした中、逆に増えているのがインターネットを利用した取引だ。

国際環境保護団体「環境調査エージェンシー」(EIA)と特定非営利活動法人トラ・ゾウ保護基金(東京都港区)の調べでは、ヤフーオークション(ヤフオク)における「本象牙」の落札件数、金額はともに2005年以降右肩上がりになっており、とりわけ2011年、13年、14年には急カーブを描いている。

全形牙は2009年から2015年までの7年間に約1800本(ゾウの頭数換算で約1000頭分)、分割牙は同じ7年間で20万トン以上(同約6000頭分)が落札されたという。

インターネットでの取引増加を踏まえ、トラ・ゾウ保護基金は「日本の国内象牙市場における潜在的需要は1989年の象牙取引禁止以前の規模へと復活の道を歩み始めている」との懸念を示し、象牙市場の即時閉鎖を訴えている。

これに対して、ヤフーは「ヤフオクでは日々膨大な取引が行われており、詳細の条件を持つ象牙の集計は困難を極める。調査データは根拠のある数字ではない」(広報担当者)と反論。ヤフオクでの取引が増加していることについては「リアルでの取引が電子商取引に置き換わっているためだ」(同)との見方を示している。

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