「たくさん貯金できる人」は、どこが違うのか ウォール街の金融マンも学ぶ「心理学」<下>

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8と9は、意図的にネガティブワードを入れるように誘導する設問になっていて、多くの方が、両方に似たワードを入れてきます。それは「友情」などの人間関係に関するものや、「時間」、「謙虚さ」といったものが多いのですが、よく考えてみると、それらは、自分自身が日頃から大事にしたいと思っているものかもしれません。

もしそうだとしたら、おカネと引き換えに、自分が大事にしているものを犠牲にすることになりかねず、それではいくらお金持ちになっても、幸せになれません。逆にお金持ちになろうとしても、それ以前に自分が大事にしたいものを優先するため、お金持ちになるための行動にブレーキをかけてしまうこともありえます。

「すぐにおカネ持ちになれる人」の考え方とは?

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引っ掛け問題のようだと思われたかもしれません。しかし、本当におカネに対してポジティブな感覚を持っている人だと、「を失う」というところに横線を引いて消し、「失うものはない」などと書いたりします。これだけポジティブな感覚を持っていると、お金持ちになる道もかなり短くなります。

最後の10は「おまけの質問」みたいなものですが、「大変」というワードを入れた人は、大変なことはやりたくないのが人間の性なので、お金持ちへの道は遠のきます。

「楽しいこと」と入れた人は、きっとおカネが好き。他の設問についてポジティブなワードを入れているようなら、おカネ持ちになれる可能性はぐんと高まります。

「人に任せること」などというのもいいですね。プライベートバンクに資産管理を任せている大金持ちでもなければ、そんなセリフは言えたものではありませんが、せっかくですからそこを目指すのもステキです。

和泉 昭子 ファイナンシャルプランナー

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いずみ あきこ / Akiko Izumi

生活経済ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー/人財開発コンサルタント 大学卒業後、出版社・放送局を経て、フリーのキャスターに。NHKを中心に、ニュース・情報番組を担当。CFP®取得後、現職へ。2007年マネー&キャリアの支援会社を起業し、マネーコンテンツの作成やライフプランシミュレータの開発支援などを手掛ける。 現在は、メディア出演や講演活動などを通じて、マネー、キャリア、コミュニケーションに関する情報を発信。テレビ・ラジオのコメンテータ、新聞・雑誌・書籍の執筆監修を行う。最新刊は『定年後のお金、なんとかなる超入門 インフレ時代のセカンドライフ』(KADOKAWA)。

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