米FOMC利上げ決定、来年は0.25%利上げ3回か

9月時点での「2回予想」から「1回分増加」へ

 12月14日、米連邦準備理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、0.50ー0.75%とすることを決定した。写真はワシントンにあるFRBの建物。2012年4月撮影。(2016年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は、14日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、0.50ー0.75%とすることを決定した。

利上げは昨年12月以来1年ぶり。決定は全会一致だった。また、同時に示した経済見通しでは、2017年の0.25%利上げの予想回数は中央値で3回となり、9月時点での2回からペースが速まった。

金利見通しを示すドット・チャートによると、FOMCに参加した17人の政策当局者のうち、少なくとも5人が金利見通しを9月時点より引き上げたとみられる。

市場では今回の利上げはほぼ確実視されていた。ただ、17年の利上げペースが加速するとの見通しを受けて米短期債と株式が売られた。

FOMC声明では「労働市場およびインフレの現状と見通しを踏まえ、委員会はFF金利の誘導目標引き上げを決定した」と表明。「雇用の伸びは過去数カ月で底堅く、失業率も低下した」ほか、市場ベースのインフレ期待が大幅に上昇したと説明した。

イエレン議長は記者会見で、トランプ次期大統領の就任を前に、数人のメンバーが財政政策の見方を変え始めていると説明。「経済政策がどのように変化するのか、経済にどのような影響を及ぼすのかをめぐりかなりの不透明感が存在すると、すべてのFOMC参加者が認識している」と語った。

来年の利上げ予想が3回となったことについて、イエレン議長は底堅い雇用増やインフレの加速、トランプ氏の政策に伴い予想される影響を背景とする非常に控えめな調整との認識を示した。

この日の利上げについては、経済のこれまでの進展に対する信頼感を反映したと解釈されるべきだと語った。

経済見通しでは、17年の成長率は前回予想の2.0%から2.1%に引き上げた。失業率は2017年に4.5%に低下後、同水準にとどまると予想した。完全雇用に近いとされる水準だ。

利上げ予想回数は、18、19年に各3回、長期の金利水準は「正常」とされる3.0%と予想し、9月時点の予想をやや引き上げた。

FOMCが示した見通しは市場の予想とほぼ一致した。FF金利先物は17年の利上げペースについて少なくとも2回、場合によっては3回の実施を織り込んでいる。

BMOキャピタルマーケッツの金利ストラテジスト、アーロン・コリ氏は、「(FOMC声明は)財政刺激策については触れていないが、FRBの積極的な姿勢によって来年は3回の利上げで十分という自信がやや深まったことが示された」と指摘した。

利上げペースについては引き続き「段階的」に進むとの見通しを示した。景気判断については、見通しへのリスクが依然「ほぼ均衡している」とし、11月の判断を据え置いた。

今回の政策決定を受け、米国債利回りが上昇、ドルも対主要通貨バスケットに対して値上がりした。

*本文12段落目の表現を修正しました。

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