12月に入って早くも5日が過ぎた。すでにこの冬のボーナス(賞与、一時金)が支給された会社もあるだろう。多くのビジネスパーソンにとって、今年の年収がほぼ確定するタイミングだ。今年、昨年や数年前に比べて年収が上がった人も下がった人もいるだろう。
会社の規模や業界によって給料の多寡や上がり方はさまざまだ。就活中の学生のほか、すでに社会で働いているビジネスパーソンなどにとっても気になる話だ。そこで今回、東洋経済オンラインは「30代に給料が上がる会社」の最新ランキングを作成した。
『会社四季報』に掲載している上場企業のうち単体従業員数が20人に満たない場合や平均賃金の発表がない会社は原則除いた。各社直近の有価証券報告書の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「平成26年度賃金構造基本統計調査」の5歳刻み賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとに賃金カーブを算出して30歳と40歳の年収を推計。その差を割り出し、特に差が大きい、つまり30代で給料がたくさん上がっていると推測される上位500社のランキングとしてまとめた。
あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。グループ企業については、全体で連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが単体会社のものであるため、単体の年収数字となっている。本社の中枢機能を担う社員しかいないケースが多く、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある純粋持ち株会社も一部除いている。
30代推計昇給額の平均は約123万円
1位はM&Aキャピタルパートナーズ(40歳推計年収1位)、2位GCAサヴィアン(同2位)、3位キーエンス(同3位)などとトップクラスは、さすがに超高給企業が占める。一方で、年齢を経ていくことで給料が「後から伸びる」企業も少なくない。40歳推計年収ランキングではさほど目立たなかった企業が上位に出てくるケースもある。
30代の推定昇給額の多さで目立つのは銀行や証券などの金融系だ。若いときはそれほどでもないが、年齢を経て役職が付いてくると給料も高くなる傾向が強いというのが、これらの業界の特徴だ。
本ランキングは昨年のほぼ同時期にも2015年版を公開している。1年前と順位が変動しているケースも少なくないので、併せてご覧頂きたい。調査対象企業の30代推定昇給額を単純平均すると約123万円。40歳推計年収の単純平均は591万円、30歳推計年収は同468万円、平均年齢は39.8歳だった。