学生と社会人の「コミュ力」、3つの決定的違い 背景も価値観も異なる人と、つながるために
社会人と学生は違う、といわれるが
ある会社で「コミュニケーション力向上」の研修が行われた。
経営者が、「学生の考えるコミュニケーション力」と、「社会人の考えるコミュニケーション力」のギャップを強く感じていたからだ。学生の思うそれは、「友達を笑わせる」であったり、「一緒にいて会話が弾む」といった、初歩的なコミュニケーション力に限られていた。
したがって、この研修の目的は、新人に手っ取り早く、あくまで「社会人のコミュニケーション力」をつけてもらうことにあった。では、「学生のコミュニケーション」と、「社会人のコミュニケーション」の本質的な違いは何か? それは次の3つに集約される。
2. 受け手が支配するコミュニケーション
3. 要求を含むコミュニケーション
まず、「1. 上下関係が存在するコミュニケーション」。
学生同士のコミュニケーションは対等な関係であることが多い。だが、会社においては上下関係に基づくコミュニケーションが基本である。たとえば上司と自分、顧客と自分などである。
次に、「2. 受け手が支配するコミュニケーション」。
学生同士のコミュニケーションは基本的に発信者が主であり、受け手は従である。つまり、「自分が言いたいことを言い合う、話が合えばコミュニケーションが成立。合わなければ友人にならなければ良い。」というコミュニケーションである。
しかし、会社においてはそうはいかない。相手が誰であろうと、受け手に合わせるコミュニケーション、すなわち受け手が支配するコミュニケーションの技術が必要とされる。
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