高市総務相「NHKは三位一体の改革が必要」

受信料の支払い「義務化」はどうなるのか?

NHK改革を語る高市早苗総務相。総務相在任期間は片山虎之助氏に次いで歴代2位(撮影:梅谷秀司)
 インターネットやスマートフォンの普及で、視聴者はさまざまな端末で動画コンテツを視聴するようになった。こうした環境の変化によって、NHKのあり方や受信料制度も変革期を迎えつつある。従来の法制度や枠組みでは対応できない事例が次々と起こっているからだ。
総務省も現在、有識者による検討会を開催し、放送業界の課題解決に向けた議論を進めている。放送法改正や受信料の支払い義務化などが取りざたされる中、NHK改革に意欲を見せる高市早苗総務相に直撃した。

 

――現在の放送業界が直面している課題は何か。

業界では大きな変化が起きつつある。多くのテレビがインターネットに接続可能となり、海外の動画配信サービスのボタンがついたリモコンも出てきた。スマートフォンにおける動画の利用も急増しており、これらのサービスは安価に利用できる。

こうした変化を受けて、「ネットがあれば、放送はいらない」との声もあるが、私はそうは思わない。放送は、ネットのようにネットワークが混雑する心配がなく、災害発生直後などの情報入手の手段として極めて重要な役割を果たしている。

したがって、地域情報や災害情報の「窓」として、新しい技術を取り込みながらテレビは活用され続けるだろう。今後は、すべての機器がネットにつながるIoTのデバイスとして在宅医療などでの活用も進めたい。

ただし40代以下は、メディアの利用としてネットが主流になっている。質の高い放送コンテンツをもっとネットに流通させるべきだ。NHKにも民放にも、こうした変化を踏まえて改革を進めていただくことを期待したい。

課題はネット活用や地域問題、そしてNHK

――総務省では有識者会議も多く開かれている。有識者会議ではどのような議論が行われ、何を期待しているのか。

昨年11月から有識者による「放送を巡る諸課題に関する検討会」で議論を進めており、9月9日に「第一次取りまとめ」を公表した。

第一次取りまとめでは、「スマートテレビの機能を活用し、視聴者の視聴動向に応じた番組を提供するといった、放送とネットの連携による新しいサービスの展開」「災害や医療サービスなど、地域に必要な情報流通を確保すること」。

さらに「ネット時代に対応した業務や受信料のあり方、ガバナンス(企業統治)・経営の透明性の向上といったNHKのあり方」の3点を中心に提言をいただいた。基本的な論点が整理されたので、今後、公共放送の改革を含めた課題の解決に向けて、より具体的な方策について議論していきたい。

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