トヨタ「C-HR」の乗り味を早速味わってみた これは大人も楽しめるスポーティSUVだ
発売前のプロトタイプも好印象
トヨタ C-HRは欧州を中心に世界50カ国で販売されるグローバルなSUVだ。といっても、コストを下げた見かけだけのクルマではない。乗れば、開発者の気合いの入れ方がハンパでない1台であることがわかる。発売は「2016年末」(トヨタ自動車)だが、その前に試乗したプロトタイプの印象はとてもよい。
トヨタ C-HRは、欧州だと日産 ジュークや同キャシュカイといったスポーティなルックスのSUV人気を背景に、トヨタ自動車が満を持して発売したモデルである。アウディの新型車Q2もライバルに含まれる。現在のプリウスから始まったTNGA(トヨタニューグローバルアーキテクチャー)というプラットフォーム戦略にもとづいて開発された第2弾だ。
「プリウスは操縦安定性と乗り心地のよさを重視して開発しましたが、C-HRでは、そこにスポーティ性も加えています」と、このクルマの開発を指揮した小西良樹チーフエンジニアが話すように、走らせての楽しさを追求して、サスペンションやステアリングなどに大きく手を入れているのが特徴である。
張り出して見える前後フェンダーとスタイルを優先したようなファストバック。そしてエッジのきいたラインで構成されたボディ。トヨタ C-HRは一見すると若々しく、ターゲット年齢も比較的低いように見受けられる。実際にメーカーでは若い層を取り込みたいと考えているようだ。操縦すると、乗り味は期待以上にしっかりしているのだ。クルマ好きだったら年齢に関係なく楽しめるといってもいい。
1.2リッター ターボとハイブリッド。2つのモデルで構成されているトヨタ C-HR。じつは予想を裏切られた。