トルコ反政府デモは階級間闘争である

現在トルコの街をかき乱している反政府デモの解釈の一つは、これらは政治的イスラムに対する大規模な抗議だというものである。イスタンブールの中心にある小さな公園を、低俗なショッピングモール建設のために取り壊す計画に反対する集まりは、すぐさま価値観の衝突へ発展した。表面的には、この争いは、世俗対宗教、民主主義対権威主義という現代トルコの二つの異なるビジョンを代表しているように見える。観察者の中には、「トルコの春」を口にする者さえいる。

大勢のトルコ国民、とりわけ大都市に住む人々は、エルドアン首相のますます権威主義的になっている姿勢や、壮大な新しいモスクの趣味、アルコールの規制、反対派政治家の逮捕、そしてデモへの暴力的対応にうんざりしている。人々は、シャリーア(イスラム法)が現代の世俗的法律に取って代わり、ケマル・アタテュルクのオスマン帝国以降の、トルコを近代化するという意欲がもたらした果実を、イスラム主義が台なしにすることをおそれている。

加えて、スーフィズムとシーア派に関連する宗教的マイノリティのアレヴィー派の人々の問題もある。世俗的なケマル主義の国によって保護されてきたアレヴィー派の人々は、ボスフォラス海峡に架かる新しい橋に、16世紀に彼らの先祖を殺戮したスルタンの名前をつけると計画する首相に深い不信感を抱いている。

次ページ都会エリートを嫌う地方の新興富裕層
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
労基署監督官の告発<br>過重労働がはびこる真因

電通で起きた新入社員の過労自殺事件をきっかけに、働き方への関心が高まっている。労働行政の現場に立つ労働基準監督官3人が匿名で語る「過重労働大国ニッポンをどう変えるか」。