新興バイオ企業、1年で売り上げ130倍

3200万円から42億円へ大化けの実現性は

直近決算期の年商がわずか3200万円に過ぎなかったバイオベンチャー企業が、今期は売り上げ42億円と130倍へ大変貌――。

長期にわたって莫大な研究開発費用が掛かるものの、いったん当局の承認が得られれば一気におカネが入ってくるという、医療関連の開発ベンチャーならではの“大化け”ぶりが、現実のものとなりそうだ。

外科手術向け止血材が承認間近と

ジャスダックで市場区分「グロース(将来の成長企業向け)」に上場するバイオベンチャー、スリー・ディー・マトリックス(3Dマトリックス)は6月14日、前日に発表した前期決算を受けて、将来の中期計画を含めた説明会を開いた。

3Dマトリックスの前2013年4月期は売上高3200万円、営業利益は9億9900万円の大幅赤字に終わった。一方、今14年4月期については、会社が発表した期初計画によると、売上高が前期比130倍の41.7億円、営業利益が16.5億円の黒字へと一躍浮上する見込みだ。

3Dマトリックスが米国マサチューセッツ工科大学から取得した自己組織化ペプチド技術を基に開発を手掛けている、外科手術向け「吸収性局所止血材」の製造販売承認取得が、従来想定していた前期から今期へとずれ込む。それに伴い、同製品の販売先である扶桑薬品工業から、一時金収入に加えて販売収入が新たに入る見通しで、それらが収益を大きく押し上げる。

吸収性局所止血材の国内販売をめぐっては、2011年5月に、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に対して承認申請を行い、現在も審査が続いている。会社側は当初、前13年4月期中の承認取得を業績計画に織り込んでいたが、それが今期以降にずれ込んだことで、前期は大幅な赤字計上を余儀なくされた。

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