「億トレーダー」になるには何が必要なのか 二人の株達人、「テスタ」「DUKE。」さんに学べ

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成功しているトレーダーには、それぞれ得意な投資手法がある。それは、数え切れないほどの失敗を重ね、相場と向き合い、自ら導き出したものだ。実は、「億トレーダー」同士で話をしていても、お互いの手法や思考が理解しきれないことがあるという。

ではなぜ、そこまで「投資」を突き詰められるのだろうか。

もちろん、「儲けたい」という思いがモチベーションになっていることは間違いない。両氏は口を揃えて、「始めたからには、誰もが憧れる1億円を達成したいと思っていた。『億トレーダー』という言葉があるくらい、1億円のところには大きな線がある。その線を越えた時は、すごく嬉しかった」と話す。

1億円を突破すると同時に、テスタさんは全国に数百箇所ある児童養護施設に自ら電話をかけ、子供たちが必要なものを聞いて送るという寄付活動を始めた。DUKE。さんが続けてきた、子供たちに機会と夢を与える「チャンス・フォー・チルドレン」の活動支援などを、さらに活発化させたのも、資産が1億円を越えた後だ。

スポーツ選手や経営者の中にも、ある程度の成功をおさめた後、社会貢献に力を入れ始める人たちが散見されるが、トレーダーの場合は、自分の投資手法に手ごたえを感じられるのが、億というラインなのかもしれない。

自らにプレッシャーをかけ、一段高い利益を目指す

億トレーダーになった今、二人の「次の目標」はどこなのだろうか。

「株式投資が好きだから続けている。ケタがかわる10億円は目標だが、今はひとつ数字が増えても『あ、嬉しい』と思う程度。10億円を超えたら、次の目標は20億円になるのかもしれないが、遠すぎてモチベーションが続かないかもしれない。いまも、家賃などの生活水準をあげるなど、取引しなくてはならない環境を作ってトレードしている。そうしないと、寝ているほうがいいとか思ってしまう」。

そう話すテスタさんは実際、資産が1億数千万円になった時、トレードをやめたことがあった。それは、「憧れのラインを越えたことで、満足してしまったから」だという。リスクを背負いながら利益を出し続けるプレッシャーは、私たちが想像するより重いのだろう。

次ページ今後の相場を、2人の億トレーダーはどう見ているのか
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