「106万円の壁」が映すパート主婦世帯の難問

まだ序の口、2020年問題にも今から備えよ

悩ましい問題を抱える家庭が出てきそうです(写真:アオサン / PIXTA)

10月からパートタイム労働者の社会保険の適用が拡大された。以下の要件のすべてに該当する人は、パートであっても勤務先にて健康保険と厚生年金に加入することになる。

1. 労働時間が週20時間以上
2. 1カ月の賃金が8.8万円(年収106万円)以上
3. 勤務期間が1年以上見込み
4. 勤務先が従業員501人以上の企業
5. 学生は対象外

130万の壁は、106万円の壁に…?

これまでパートタイム労働者はその年収にかかわらず、所定労働時間が通常の就労者のおおむね4分の3(おおよそ週30時間)以上でなければ、社会保険の加入対象とはならなかった。また、会社員や公務員の妻がパートをしている場合には、妻の年収が130万円未満であれば夫の扶養に入り、自ら社会保険料を負担する必要もない。このため、労働時間を週30時間未満、および年収130万円未満でパートをする主婦が多いといわれ「130万円の壁」とも呼ばれてきた。

しかし10月からは、社会保険の適用対象が所定労働時間については週20時間に引き下げられ、年収106万円という年収要件も加わる。このため、週20~30時間働いており、年収が106万円以上130万円未満で、501人以上の大企業に勤めているパート主婦は、夫の扶養に入る以前に自分の勤務先で社会保険に加入しなければならなくなる。このため、パート主婦にとっては新しく「106万円の壁」ができるといわれている。

今回の社会保険の適用拡大対象は約25万人と推計され、このうち夫の扶養に入っているパート主婦(※国民年金第3号被保険者)は約10万人だ。労働時間が週20~30時間のパートタイム労働者は約400万人おり、そのなかの一部には限られるが、大企業で働くパート主婦やその家族から、このところ「106万円の壁」について質問を受けることが多い。

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