20政令指定都市「幸福度」ランキング2016年版 意外?さいたま市の幸福度は1位だった!

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以上の観点を踏まえ、2016年版の新たな試みとして、医療や文化、産業、都市インフラ、教育などの多様な分野において、全国の都市圏をリードする役割を担う政令指定都市を対象に、そのポテンシャルを客観的に分析してランキングを行った。

なお、ランキングにあたっては、都道府県幸福度ランキングの既存65指標を基本にしながら広域自治体と基礎自治体の違いなどを考慮して指標の取捨選択を行うとともに、大都市としての特性を踏まえた新たな指標を追加し、全47指標を選定した。これらを都道府県幸福度ランキングと同様に、基本指標と5分野(健康、文化、仕事、生活、教育)・10領域に分類したうえでランキングを行った。

1位のさいたま市は雇用や経済面が安定

 全47指標の総合ランキングでは、政令指定都市20市中、さいたま市が1位となった。基本指標が2位であり、人口や所得など、幸福度の高い地域づくりを進めるための基本的な力を有しているとともに、それを支える雇用領域が4位、生活環境の充足度を測る個人(家族)領域も同じく4位に位置し、雇用や経済面での安定が結果として総合ランキング1位に結びついたものと考えられる。

2位は浜松市であり、自動車やオートバイ、楽器等のものづくり産業が集積していることなどに伴い雇用領域で1位となっている。また、運動・体力領域が1位、社会領域が2位であり、健康づくりや社会参画に対する住民意識の高さがうかがえる。

3位は千葉市であり、基本指標と5分野すべてにおいて10位以内に位置している唯一の市となっている。政令指定都市は各都市圏における中枢都市として、産業が集積し、そこから創出される雇用を求めて人が集中するという大都市の特性から、総合ランキングにおいては、特に仕事分野との相関が強く見受けられる。政令指定都市においては、多様で魅力的な企業が集まり、安定した雇用が生み出されることが、そこに暮らす住民の幸福度を高める大きな要素のひとつと考えられる。

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